令和8年版 厚生労働白書 (90 ページ)
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| 公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/wp/hakusyo/kousei/26/dl/zentai.pdf |
| 出典情報 | 令和8年版 厚生労働白書(9/29)《厚生労働省》 |
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ル先は、主治医や ICU 医師が約 39%であったのに対して、約 61%は支援センターに振
第
り分けられる実績となった。
通常、ICU の患者を担当する医師は、24 時間 365 日オンコール体制のため時間外で
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章
あっても高ストレス下に置かれていることが日常である。しかし、「遠隔 ICU」導入後
は、夜間・休日のコールは遠隔 ICU 支援を行う側の常駐医師に振り分けられることで、
2040年に向けた、医療・介護・障害福祉の現場における取組み―テクノロジー(ICT、AI、ロボット等)の活用による生産性向上―
遠隔 ICU 支援を受ける側の医師の勤務時間外での対応は抑制された。某医師は「夜中
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の電話が 100 分の 1 に減った感覚です」との感想があったという。
また、看護師においても、
「遠隔 ICU」導入前は、患者にちょっとした異変を確認し
た時であっても、院外にいる勤務時間外の主治医にコールして相談するのは心理的な
ハードルが高く、また、その際の患者の病態を言語化・文章化する負担等も大きかった
が、「遠隔 ICU」導入後は、遠隔 ICU 支援を行う側に常駐する勤務時間中の医師に、生
体モニターや映像等により気軽に相談できるようになったことで、夜間勤務の不安が解
消され、結果として看護師の満足度は向上し、遠隔 ICU 支援を受ける側の一施設にお
いては、3 年間の看護師の離職率はゼロという成果にもつながったという。
さらに、医療の質の向上にも成果が確認されている。「遠隔 ICU」導入により、敗血
症死亡率が 36.8%から 20%に減少し、人工呼吸器装着 2 日以上の患者の人工呼吸装着
日数は 11.8 日から 7.5 日へ 4.3 日短縮された。これは、日々人工呼吸器のウィーニン
グやリハビリなどを積極的に進めていた効果でもある。
効果的な「遠隔 ICU」の実現にむけて
このように、遠隔 ICU の導入により、
地域を超えた連携で、医師の働き方改革
と医療の質の向上が期待されるが、より
効果的に運営されていくためには、様々
な課題がある。
まず、「遠隔 ICU」を動かすのは「人」
であることから、遠隔 ICU 支援を行う
側と遠隔 ICU 支援を受ける側との人間
関係・信頼関係の構築は最重要であり、
定期的なカンファレンスを通じてコミュ
ニケーションの機会を設けることは欠か
(遠隔 ICU で遠隔先病院に指示等を行う高木医師)
せない。
また、遠隔 ICU 支援を行う側には、円滑な実施運営に当たり、行政を含む病院内外
の関係者を巻き込み、熱意をもって推進していくリーダーが必要であり、遠隔 ICU 支
援を受ける側においても、現場の看護師が機器操作に慣れ、現場の状況を正しく遠隔
ICU 支援を行う側に伝え、現場の主治医等との共有など様々なプロセスを実行できる
リーダーの存在が必要であり、人材育成は必要不可欠である。
さらに、円滑かつ効果的な「遠隔 ICU」の実現には、引き続きネットワークシステム
の最適化の取組みが求められる。看護師であっても、現場の主治医や遠隔 ICU 支援を
行う側の医師に相談する際に、このレベルの異変を察知したら連絡してよいのかと判断
に迷うことがある。この場合、例えば画像解析の検知モデルを作成し、ある基準に合致
すればアラームが鳴って医師に連絡するという具体的なワークフローやプロトコルがで
きていれば、医療安全の観点からも、看護師の心理的負担の軽減の観点からも効果的な
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