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令和8年版 厚生労働白書 (304 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/wp/hakusyo/kousei/26/dl/zentai.pdf
出典情報 令和8年版 厚生労働白書(9/29)《厚生労働省》
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て、医療に関する安全管理のための指針の整備や職員研修の実施などを義務づけており、
個々の病院などにおける医療の安全を確保するための取組みを推進している。
2025(令和 7)年 6 月から、
「医療事故調査制度等の医療安全に係る検討会」において、
主に「医療機関における医療安全管理体制」と「医療事故調査制度」について、現状と課
題を整理し、今後の対応策について検討が進められた。同年 12 月に公表された同検討会
の報告書では、医療機関における医療安全管理体制について、
①各医療機関における医療安全管理委員会が把握すべき重大事象として 12 の具体的な事
象を含めること
②病院及び入院・入所施設を有する診療所と助産所について医療安全管理者を配置するこ
と
等が今後の方向性として示され、2026(令和 8)年 4 月に上記①・②に係る見直しを行っ
た。
図表 6-1-6

医療安全管理委員会が把握すべき重大事象の定義について

【A類型について】
<定義>患者への影響度が大きく、回避する手段が普及している事象。
<趣旨>回避する手段を講じることが求められる事象であることから、発生した場合に
は、医療安全管理の状況を検証し是正措置を講ずる必要がある。
<A類型に該当する事象>

第

(事象の選出においては、患者への影響度が大きく回避する手段が普及していることに加え、明確に定義可能であることを考慮した)

①手術等の侵襲的手技※1における患者、部位、手技又は人工物の取り違え
②手術等の侵襲的手技※1における意図しない異物の体内遺残
③薬剤又は栄養剤等の投与経路間違い(経消化管/非経消化管投与の取り違え又は経静脈/髄腔内投与の取り違え)
④ハイアラート薬の過剰投与
(インスリンの予定量の10倍以上の投与、高濃度カリウム液の急速投与又は抗がん剤の過量投与)
⑤既知のアレルギー又は禁忌薬剤等の投与※2による死亡又は後遺障害
⑥意図しない不適合な血液又は血液製剤/成分の輸血又は臓器の移植
⑦放射線治療における照射線量の設定間違い、照射部位の間違い又は累積線量の誤認
⑧栄養剤等の注入前に検出されなかった消化管チューブの気道への留置
⑨気管切開チューブの迷入による死亡又は後遺障害
⑩医療用ガスの取り違え、酸素投与が指示されている患者への無投与による死亡又は後遺障害
⑪医療機器の誤使用又は故障による死亡又は後遺障害
⑫重大な検査結果※3の確認、伝達又はフォローアップの失敗による死亡又は後遺障害

章

6

国民が安心できる持続可能な医療・介護の実現

厚生労働科学研究費補助金「医療機関の特性に応じて求められる医療安全活動及び必要な組織体制等に関する研究」(研究代表者:永井良三)

※1
※2
※3

手術室以外で行われるものを含む。カテーテルや内視鏡を用いた検査・治療、中心静脈穿刺、その他の穿刺(末梢血管穿刺等の軽微なものを除く)を含む。
アレルギー・禁忌情報を把握した上で、リスク・ベネフィットを医学的に判断して投与した場合を除く。
検査結果には検体検査・画像検査・生理学的検査・病理学的検査が含まれる。重大性の定義は各病院で設定する。

2 医療事故調査制度
2015(平成 27)年 10 月に開始した医療事故調査制度は、医療事故の再発防止に繋げ、
医療の安全を確保することを目的とし、
①医療事故(医療機関に勤務する医療従事者が提供した医療に起因し、又は起因すると疑
われる死亡又は死産であって、当該医療機関の管理者が死亡又は死産を予期しなかった
もの)が発生した医療機関(病院、診療所又は助産所)が、医療事故調査・支援セン
ター*8 への報告、医療事故調査の実施、医療事故調査結果の遺族への説明及び医療事故
*8

290

医療事故調査・支援センター:医療事故が発生した病院等の管理者が行う医療事故調査への支援、報告により集積した情報の整理及び分
析等を行うことにより医療の安全の確保に資することを目的とする一般社団法人又は一般財団法人として、医療法第 6 条の 15 に基づい
て厚生労働大臣が指定する第三者機関。一般社団法人日本医療安全調査機構が医療事故調査・支援センターとしての指定を受けている
(2015 年 8 月 17 日付け厚生労働省告示第 348 号)
。

令和 8 年版

厚生労働白書