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令和8年版 厚生労働白書 (54 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/wp/hakusyo/kousei/26/dl/zentai.pdf
出典情報 令和8年版 厚生労働白書(9/29)《厚生労働省》
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第
章

1

じ時間に同じフロアで同じ業務を行う。業務の手順は細かいマニュアルが整備され、写真付き
で一目で分かるようにしてある。

「今日はどこ?明日は何?」という不安が無いため、高齢者でも長く続けやすい。実際、事

医療・介護・福祉を支える現場の現状と、2040年を見据えた課題と対応の方向性

業開始初期から 10 年近く働き続ける介護助手も多い。

業務量が減少し、満足度が向上した

事業導入から半年後に実施された介護職へのアンケートでは、
・97%が「業務量が減った」

・85%が「自分がしたいケアができるようになった」

と回答した。

特に効果が大きかったのは、夕方の介護助手シフトである。退所支度や夕食準備の周辺業務

を全面的に担うことで、介護職員が利用者のそばにとどまり続けられるようになった。

また、介護助手の増加により、介護職員の残業時間は 2018(平成 30)年度から 2019(令

和元)年度にかけて約半減した。

「介護助手が増えると、業務改善の選択肢が広がります」と語る副施設長の東良太さんは、

力を込める。

利用者と家族の安心感が変わった

介護助手の存在は、利用者や家族にも好影響をもたらした。

まず、利用者と年齢の近い介護助手が寄り添うことで、自然な会話が生まれやすい。また、

介護助手と利用者とで一緒に行う軽作業は、利用者のちょっとしたリハビリにもなる。

そして何より、フロアに常に職員の姿があることで、利用者の家族は安心する。「人手が多

い施設だな」という好印象につながるためである。

実際、利用者の家族が介護助手として働き始めるケースもあるという。

次第に見えてきた課題- 80 代も現役の現場で

一方で、課題も見えてきた。介護助手の多くが高齢者である以上、「いつまで働けるか」と

いう境界線を運営側が見極める必要性が高まってきたことである。

転倒リスクが高まり、周辺業務が負担になってきた時でも、本人は「まだ働ける」と言う。

しかし現場としては、安全性の観点から契約更新を慎重に判断しなければならない。

中には、介護助手からそのまま利用者として施設に入った例もある。日々、一緒に働く中で

認知症の兆候に気づき、早期支援につながった事例である。

スーパー介護助手という新しい発想

いこいの森では、次のステップとして「スーパー介護助手」という新たな役割の創設を検討

している。

長年働き、施設の動線や仕組みを理解した元介護職の高齢者が、「入退所の準備やレクリ

エーション」「介護助手のリーダー役・指導者
役」など、通常の介護助手より広い役割を担う
イメージである。

高齢者雇用の延伸、顔なじみの元職員が接す

ることによって利用者が抱く安心感。この発想

は、業務改善のさらなる可能性を感じさせてく
れる。

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厚生労働白書