令和8年版 厚生労働白書 (62 ページ)
出典
| 公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/wp/hakusyo/kousei/26/dl/zentai.pdf |
| 出典情報 | 令和8年版 厚生労働白書(9/29)《厚生労働省》 |
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章
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そしてそれは、結果として福祉や介護の現場で働くことにつながらなかったとしても、福祉
の現場を支える人々への理解やその重要性を考えるきっかけにも繋がっているのかもしれな
い。
医療・介護・福祉を支える現場の現状と、2040年を見据えた課題と対応の方向性
定着を前提にしたマッチング
しかしながら、こうした支援はハローワークだけでは成り立たない。不可欠なのが、事業主
側との信頼関係だ。
「人が足りない今、すぐに働ける人が欲しい。その気持ちは当然です」
職員はそう前置きしたうえで、未経験者を受け入れるための見学・説明・育成の時間が事業
所にとって負担になる現実も理解している。
求人条件の調整だけでなく、事業所を訪問し、職場の雰囲気や人材育成の考え方を丁寧に聞
き取る。そして「この職場では、この人は続けられるか」という視点で紹介を行う。
時にハローワークにおける求職者への仕事内容のアピールの仕方について、厳しい声が寄せ
られることもある。その際も職員は事業所や現場に足を運び、説明の仕方を見直し、誤解を解
いていく。
「定着しなければ、結局また人手不足に戻ってしまう。長い目で見たほうが、事業所にとっ
てもプラスになる。『大切なことは何か』を共有することが、私たちの役割です」
組織の垣根を越え、地域で支える
現場を支えているもう一つの柱が、組織間の連携だ。象徴的なのが、ナースセンターとの関
係である。
専門性の高い支援が求められる看護分野では、就職相談窓口としてナースセンターが果たす
役割は非常に大きい。しかし一方で、相談拠点が限られるという課題もある。
そこでハローワークは、幅広く職業相談を行う窓口という強みを生かし、ブランクのある看
護師への復職研修案内や、看護補助者セミナーの共同開催など、役割分担とも言える連携を進
めてきた。
「どちらの成果か」ではなく、
「地域として支えること」を第一に動く姿勢が貫かれている。
医療や福祉は、単独の組織では回らない。人材を循環させるための下支えが、静かに続けら
れている。
「続けられる理由」が伝わる求人票
求職者支援で職員が最も意識するのは、労働
条件だけで仕事を勧めないことだ。大切なの
は、「その人が続けられるかどうか」である。
「業務負担を減らす DX の導入」
、
「新人が孤
立しないよう、インカムで常に先輩とつながれ
る環境」、
「資格取得支援や、将来像を示すキャ
リアパスの提示」。こうした情報は、求人票だ
けでは伝わりにくい。職員は日常的な事業所訪
問や見学を通じて実態を把握し、
「続けられる
理由」という、その職場の魅力を把握して、求
人票の行間を埋めていく。
就職までに時間がかかり、成果が見えにくい
(ハローワーク山形における窓口相談の様子)
こともある。それでも職員たちは言う。「適性のある仕事・職場をいっしょに見つけること。
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