令和8年版 厚生労働白書 (16 ページ)
出典
| 公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/wp/hakusyo/kousei/26/dl/zentai.pdf |
| 出典情報 | 令和8年版 厚生労働白書(9/29)《厚生労働省》 |
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我が国は、人口減少・少子高齢化の進行という、これまで経験したことのない局面に
入っている。2025(令和 7)年には、いわゆる「団塊の世代」が 75 歳以上となり、国民
の 5 人に 1 人が後期高齢者となる超高齢社会を迎えた。さらに、2040(令和 22)年頃に
は「団塊ジュニア世代」が 65 歳以上の高齢者となり、高齢者人口がピークを迎えるとと
もに、生産年齢人口の減少が一層進行する見込みである。
こうした人口構造の変化の中で、医療・介護・福祉*1 サービスに対する需要は、量的に
拡大し、質的にも多様化していくことが見込まれている。これらのサービスは人が直接関
わる対人サービスであり、担い手となる人材の確保がサービスを提供していくに際しての
前提となっている。人口減少が進む中で、医療・介護・福祉分野における人材確保は年々
厳しさを増しており、今後はさらに、限られた人材の中で現場を維持していくことが大き
な課題になっていく。
医療・介護・福祉は、国民の生命や健康、生活を支える基盤的な社会保障サービスであ
り、人生の様々な場面で誰もが関わりを持つものである。こうしたサービスを将来にわた
りどのように持続的に提供していくのかは、医療・介護・福祉サービス供給に携わる関係
者のみならず、国民一人ひとりにとっても身近で切実な課題である。
実際に、2025 年度に厚生労働省が実施したアンケート調査(以下「令和 7 年度少子高
齢社会等調査検討事業」という。
)*2 によれば、医療分野や介護・福祉分野における将来の
担い手不足に不安を感じる人は 7 割を超えており、現場を支える担い手の確保をめぐり、
多くの国民が将来に不安を感じている状況にある*3。
2040 年頃を見据えたとき、医療・介護・福祉サービスは、誰によって、どのような形
で提供され、支えられていくのだろうか。限られた人材の中で、現場はどのように業務を
組み立て、サービスの質を確保しながら、増大する需要に応えていくのだろうか。また、
医療・介護・福祉の仕事は、今後どのような環境で行われ、次の世代にとってどのような
「働く場」となっていくのだろうか。
これまで、政府や地方自治体、関係機関、そして各現場では、人材確保のための処遇改
善、働き方改革など、さまざまな取組みが進められてきた。加えて近年では、ICT や AI、
ロボット技術等の進展を背景に、業務の効率化や省力化、情報連携の高度化といった取組
みが現場に広がりつつある。こうしたテクノロジーは、人手不足を補うための単なる代替
手段ではなく、現場で働く人が本来担うべき専門的業務やケア・支援により多くの時間を
充てられるようにするための基盤として、その重要性を増している。
そこで、今回の厚生労働白書第 1 部では、「これからの医療・介護・福祉の現場で働く
ことを考える」と題し、医療・介護・福祉分野の現場に焦点を当て、担い手の確保や働き
*1
*2
第 1 部では、以下、基本的に障害福祉を想定して、
「福祉分野」、「福祉の現場」や「福祉サービス」という用語を使用している。
約 3 人に 1 人が高齢者となる 2040 年を展望し、国民が医療・介護・福祉サービスに望むこと、現場や政府に期待すること等を把握する
ため、日本国内に居住する 20 歳~74 歳の男女を対象にインターネット調査(匿名)を実施したもの。調査に当たっては、(株)アス
マークに登録しているモニターから、20 歳以上のモニターを対象として、令和 7 年住民基本台帳(総務省)の人口比を基に、「東京 23
区と政令指定都市」、「その他地域」及び年齢階層別にサンプル割付を行い、調査を実施した。調査期間は 2026 年 1 月 29 日~2 月 3 日。
有効回答数 3,000 件。
* 3 令和 7 年度少子高齢社会等調査検討事業報告書によると、医療分野の将来の担い手不足に不安を感じる人は 74.5%(「不安を感じる」と
「やや不安を感じる」の合計。以下同様。)であり、年齢区分別では 20~29 歳が 58.3%、30~44 歳は 73.6%、45~59 歳は 76.6%、
60~74 歳は 82.1%、介護・福祉分野における将来の担い手不足に不安を感じる人は 81.3%であり、年齢区分別では 20~29 歳は
69.6%、30~44 歳は 79.9%、45~59 歳は 82.8%、60~74 歳は 87.3%であった。
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令和 8 年版
厚生労働白書