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令和8年版 厚生労働白書 (48 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/wp/hakusyo/kousei/26/dl/zentai.pdf
出典情報 令和8年版 厚生労働白書(9/29)《厚生労働省》
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第
章

1

コラム

介護の魅力について

令和 7 年度介護のしごと魅力発信等事業では、公募によ

医療・介護・福祉を支える現場の現状と、2040年を見据えた課題と対応の方向性

り選定された 7 事業者が介護の仕事の魅力を発信する取組

みを行っている。その中で、例えば、株式会社朝日新聞社
では、介護・福祉の現場で活躍する専門家等が講師として
各地の小中高校を訪問する出張授業を実施しており、「介

護の仕事の魅力は、利用者が自分らしく笑顔で暮らせるよ
うに支えることであり、たくさんの感謝が集まる仕事であ
ること。利用者の「その人らしさ」を守るためには、プロ
としての知識・技術を活用して、利用者が求めていること
を汲み取った上で適切なケアを行うことが必要であり、そ
の専門性の高さを活かして利用者の人生に寄り添うこと
が介護の仕事のやりがいにつながっている。」といった魅
力を次世代に発信している。

また、一般社団法人 KAiGO PRiDE は、介護現場で活躍

する介護職などが自ら主体となり、自らの言葉で魅力を発
信するアンバサダーとして、オンライントークや小学校・

(一般社団法人 KAiGO PRiDE 制作の短
編映画「もう一歩」リーフレット)

商業施設等での出前講座を実施した。介護の仕事のやりがいや専門性はもちろん、多様な働き
方やテクノロジーの導入が広がっていること、災害支援などの社会課題に寄与していることな
ど、社会にとってなくてはならない仕事であることを現場の生の声として発信した。

また、現役介護職らが脚本や監修に関わった短編映画制作では、国民の誰もが人生の最終章

で踏み出せずにいる「もう一歩」を支える介護職の実践を描いた。介護状態になることで少し
ずつ変わっていく親と、その姿に揺れる家族。正解のない介護生活の中で葛藤する両者が、介
護職との時間の中で、失われかけた家族の関係を取り戻していく人生の物語を描いた。

介護とは、単なる支援ではなく、その人らしさを最後まで輝かせる仕事であり、誰もが人生

のどこかで必要とし、誰かを幸せにできる、かけがえのない仕事であることを伝えている。

さらに、未経験者や中高年層、子育てや家族介護と両立しながら働く人材など、多様な
人材層が安心して参入できる環境づくりも進められている。こうした取組みの一環とし
て、資格や経験の有無にかかわらず段階的に業務を習得できる研修制度の整備や、職場体
験・見学の機会の提供、介護助手等の普及促進、入門的研修の実施から研修受講後の体験
支援やマッチングまでを一体的に支援する取組み等を行っている*33。特に、介護助手の活
用は、周辺業務を切り出すことで介護職員の負担軽減を図るとともに、未経験者が介護・
福祉の仕事に関心を持ち、入職につながる入口としての役割も期待されている。こうした
取組みは、介護人材の裾野を広げる観点から重要である。
加えて、キャリアパスの導入や中核的介護人材の育成・確保も重要である*34。
経験や能力に応じて役割や処遇が明確になる仕組みを整えることは、職員の意欲向上や
長期的な定着につながる。今後も、現場の実情を踏まえながら、魅力発信、参入促進、定
着支援、キャリア形成を一体的に進め、多様な人材が安心して働き続けられる環境を整備
* 33 この他、国や地方自治体では、キャリアアップのための研修受講支援や出前研修の実施支援、介護分野の資格取得を目指し養成施
設や福祉系高校に通う学生を対象とした修学資金の支援等の制度を用意し、介護福祉士等の養成に努めている。
* 34 前述のとおり、令和 6 年度介護労働実態調査によると、直前の仕事を辞めた理由として「自分の将来の見込みが立たなかったため」
(14.2%)、「新しい資格を取ったから」
(9.4%)も挙げられている(図表 1-2-22 参照)。

34

令和 8 年版

厚生労働白書