令和8年版 厚生労働白書 (138 ページ)
出典
| 公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/wp/hakusyo/kousei/26/dl/zentai.pdf |
| 出典情報 | 令和8年版 厚生労働白書(9/29)《厚生労働省》 |
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護―
─テクノロジーの活用で、より自立した生活を支える介
第
章
2
2040年に向けた、医療・介護・障害福祉の現場における取組み―テクノロジー(ICT、AI、ロボット等)の活用による生産性向上―
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介護の現場では、人の手で支えることの大切さを基盤としながら、限られた人員の中でも支
援を続けていくための工夫や業務の見直しが積み重ねられている。こうした現場の工夫にテク
ノロジーが加わることで、2040 年頃には、人と技術が協働しながら支援を行う介護の姿が広
がっているのかもしれない。
働く側の立場から見ると、移乗支援機器や見守り機器、記録の自動化や ICT の活用が一般化
することで、身体的・事務的な負担が軽減され、本来注力すべき利用者との対話やケアの質の
向上のための検討時間などをより多く確保できる環境が整っていくだろう。例えば、周囲の状
況や利用者の状態を感知しながら動作を調整するフィジカル AI の介護ロボットが、職員が定
めたケアの方針を踏まえつつ、負担の大きい動作や作業を補助し、過度な負担が特定の人に集
中しない支援体制が構築されていることが考えられる。また、AI が蓄積された情報を整理・
分析することで、職員は利用者の状態変化や日常生活上の選択肢をより的確に把握し、専門的
な判断のもとで最適なケアプランを検討できるようになっている可能性がある。働く人は、こ
のような様々な技術を活用しながら利用者に向き合い、支援の質を高めていく姿が現場の中で
定着しているのではないだろうか。
支援を受ける側にとっては、テクノロジーの進化により、センサーや AI が日常の動きや健
康状態を継続的に把握し、転倒や体調悪化の兆候を早期に検知し、関係者に知らせることで、
重症化を防ぎ、安心して暮らせることが期待される。フィジカル AI ロボットや ICT の活用は、
身体機能の低下を補いつつ、利用者の「できること」の幅を拡げ、より自立した日常生活や社
会参加を後押ししているかもしれない。その結果、一人ひとりの状態や希望に応じた支援を受
けながら、住み慣れた地域で、
「その人らしい生活」を主体的に続けることが可能となってい
るのではないだろうか。
令和 8 年版
厚生労働白書