令和8年版 厚生労働白書 (246 ページ)
出典
| 公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/wp/hakusyo/kousei/26/dl/zentai.pdf |
| 出典情報 | 令和8年版 厚生労働白書(9/29)《厚生労働省》 |
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(1)遺骨収集事業
先の大戦では、約 310 万人の方が亡くなり、そのうち、海外(沖縄及び硫黄島を含む。)
における戦没者は約 240 万人に及ぶが、これまでに収容された遺骨は約 128 万柱であり、
現時点においても約 112 万柱*6 が未収容となっている。厚生労働省では、1952(昭和
27)年度以降、相手国政府の理解が得られた地域などから順次遺骨収集を行い、これま
でに約 35 万柱を収容している。
2016(平成 28)年 3 月に議員立法により成立した「戦没者の遺骨収集の推進に関する
法律」
(平成 28 年法律第 12 号。以下「遺骨収集推進法」という。)によって、遺骨収集が
第
章
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国の責務であること、2024(令和 6)年度までの期間を遺骨収集の推進に関する施策の
「戦没者の遺骨収集の推進に
集中実施期間とすることなどが定められた*7。同法に基づき、
関する基本的な計画」
(2016 年 5 月 31 日閣議決定。以下「基本計画」という。
)を策定し、
自立した生活の実現と暮らしの安心確保
一般社団法人日本戦没者遺骨収集推進協会とともに、官民一体となって戦没者の遺骨収集
を実施している。
また、日本人ではない遺骨が収容された可能性が指摘されながら、適切な対応が行われ
なかった事例を受け、2020(令和 2)年 5 月には、
「戦没者遺骨収集事業及び事業実施体
制の抜本的な見直しについて」を厚生労働省において取りまとめ、遺骨収集事業のガバナ
ンスの強化等を図るとともに、収容・鑑定の在り方を見直し、科学的な所見への適切な対
応を行うこととした。
新型コロナウイルス感染症の影響により遺骨収集事業が計画どおり実施できなかったこ
とを踏まえ、2023(令和 5)年 6 月に遺骨収集推進法が改正され、集中実施期間が 2029
(令和 11)年度まで 5 年間延長された。この延長の趣旨を踏まえ、基本計画の改正を行い
(2023 年 7 月 28 日閣議決定)、政府が保有する埋葬等の情報に関し、集中実施期間の終期
である2029年度までに遺骨の有無の確認に関する現地調査を実施することなどを定めた。
2025(令和 7)年度は、「令和 7 年度における戦没者の遺骨収集事業実施計画」の下、
現地情勢等を踏まえつつ事業を実施し、625 柱相当の遺骨の DNA 鑑定用の検体を採取す
るとともに、258 柱の遺骨を収容した*8。
1 硫黄島及び沖縄における遺骨収集事業の実施
硫黄島では、戦没者約 2 万 1,900 人のうち約 1 万 1,100 柱の遺骨が未収容であることか
ら、政府一体となって遺骨収集に取り組んでおり、2013(平成 25)年 12 月に「硫黄島
に係る遺骨収集帰還推進に関する関係省庁会議」で決定された「硫黄島の滑走路地区等の
遺骨収集帰還に関する基本的方針」に基づき、2025 年度は、過去のボーリング調査等に
より確認された未探索の壕について、構造解析や入壕方法の調査・検討を行った。 また、
滑走路以外の地域においても遺骨や壕等の存在が推測される地点の調査を継続して実施し
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*7
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このうち、相手国の事情により収容自体が困難となっている地域に眠る遺骨(約 23 万柱)及び海没した遺骨(約 30 万柱)を除いても
なお、約 59 万柱が未収容のままとなっている。
このほか、関係行政機関の間で連携協力を図ること、厚生労働大臣が指定する法人が、戦没者の遺骨に関する情報収集や遺骨収集を行う
こと等が定められた。
2020 年 5 月の「戦没者遺骨収集事業及び事業実施体制の抜本的な見直しについて」に基づき、まずは遺骨の検体を持ち帰り、鑑定結果
と遺留品等を踏まえ、日本人か否かの判定(所属集団判定)を実施し、日本人と判定された遺骨については、検体以外の部位も収容する
こととしている。
厚生労働白書