令和8年版 厚生労働白書 (76 ページ)
出典
| 公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/wp/hakusyo/kousei/26/dl/zentai.pdf |
| 出典情報 | 令和8年版 厚生労働白書(9/29)《厚生労働省》 |
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<医療 DX
-段階的整備を通じた情報連携の高度化への取組み->
2
請求、医療・介護連携によるケア、地域医療連携、研究開発など、保健・医療・介護の各段階
2040年に向けた、医療・介護・障害福祉の現場における取組み―テクノロジー(ICT、AI、ロボット等)の活用による生産性向上―
第
医療 DX は、疾病の発症予防、受診、診察・治療・薬剤処方、診断書等の作成、診療報酬の
たシステム人材の有効活用、医療情報の二次利用環境の整備といった効果を目指すものであ
章
において発生する情報やデータを、全体最適された基盤を通じて連携・活用していく取組みを
通じて、国民の健康増進、質の高い医療等の効率的な提供、医療機関等の業務効率化、限られ
り、超高齢社会における医療提供体制の持続可能性を支える基盤として位置付けられている。
2023(令和 5)年 6 月に策定された「医療 DX の推進に関する工程表」に基づき、マイナ
保険証の利用促進、電子処方箋の導入推進、全国医療情報プラットフォームの整備、電子カル
テ情報の標準化等、診療報酬改定 DX、医療等情報の二次利用の推進等に係る取組みが、段階
的に推進されてきた*2。
マイナ保険証やオンライン資格確認*3 は、電子的かつ確実な資格確認及び本人確認や公費負
担医療等の資格情報の確認ができることにより、本人の健康・医療情報を活用したより良い医
療の提供に寄与するとともに、医療機関の窓口業務や事務処理の効率化につながり、電子処方
箋は、処方・調剤過程における確認作業の効率化とともに、重複投薬や併用禁忌の防止を通じ
て医療安全の向上につながる。また、電子カルテ情報の標準化や診療報酬改定 DX は、医療機
関やシステム事業者における改修負担を軽減し、情報共有を始めとする制度運用の円滑化を支
える取組みとして進められている。
これらの施策が相互に連携し、全国医療情報プラットフォームを通じて各種情報等が活用さ
れることで、医療機関間や介護事業所等、行政を含む地域全体での情報共有が進み、医療の
質・安全性と生産性向上の両立を支える基盤が整備されることを目指している。
*2
*3
(2)医療分野におけるテクノロジーの導入による効果
(医療分野では、ICT や AI 等のテクノロジーの導入により、業務負担の軽減や医療安全の
向上が進むとともに、時間外労働の削減を通じて、直接的な医療・ケアに充てる時間の確
保につながっている)
テクノロジーの導入が進んでいる医療機関を中心に、看護業務や医師事務作業を含む
様々な業務工程において、業務負担の軽減や医療の質の向上に資する効果が確認されてい
る。
<業務負担の軽減・業務効率化、時間外労働の削減>
看護業務において、インターコミュニケーションシステム(インカム)や Teams 等の
SNS を用いた情報共有により、報告・連絡のために病棟内を移動してスタッフを探す時
間と距離が削減され(32 分 7 秒 / 日から 0 分 / 日へ減少、業務移動距離が 4~5Km/ 日短
縮)
、効率的に報告・連絡が可能となり、看護師 1 人あたり 1 日 100 分の時間が創出され、
時間外労働の減少につながった事例*6 がある(図表 2-2-3)。
*6
62
医療 DX の各施策の取組み等の詳細は第 2 部第 5 章第 1 節を参照。
オンライン資格確認とは、医療機関や薬局が患者の健康保険の資格情報を、マイナンバーカードや資格確認書を用いてオン
ラインで支払基金・国保中央会のデータベースに照会し、最新の資格をその場で確認する仕組みである。従来の目視確認で
は分かりにくかった資格喪失や負担割合の誤りを減らし、正確な保険診療と事務負担の軽減を図ることができる。
令和 8 年版
社会医療法人石川記念会 HITO 病院の事例。詳細は取材事例を参照。
厚生労働白書