令和8年版 厚生労働白書 (180 ページ)
出典
| 公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/wp/hakusyo/kousei/26/dl/zentai.pdf |
| 出典情報 | 令和8年版 厚生労働白書(9/29)《厚生労働省》 |
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第
章
1
(5)特定の労働分野における労働条件確保対策
技能実習生については、違法な時間外労働、賃金不払残業、労働災害防止の措置の未実
施など、法定労働条件に問題があると考えられる実習実施者に対して重点的に監督指導を
働き方改革の推進などを通じた労働環境の整備など
実施し、確認した法違反の是正を指導しており、なかでも労働搾取目的の人身取引が疑わ
れる事案については、労働基準監督機関が外国人技能実習機構と合同監督・調査を実施
し、重大又は悪質な事案に対しては厳正に対処している。
また、外国人労働者等からの労働条件に関する相談窓口として、都道府県労働局や労働
基準監督署に設置している「外国人労働者相談コーナー」
、同相談コーナーに来訪できな
い方への「外国人労働者向け相談ダイヤル」
、労働基準監督署の閉庁時間に労働相談を受
け付ける「労働条件相談ほっとライン」を設けており、いずれも 14 言語(日本語を含む。)
で対応している。
自動車運転者については、依然として長時間労働の実態が認められるところであり、労
働基準関係法令のみならず改善基準告示の遵守徹底を図るための監督指導を実施するほ
か、地方運輸機関との相互通報制度を運用している。また、累進歩合制度*19 については、
長時間労働を誘発するおそれがあることなどから、その廃止を引き続き指導している。
障害者虐待防止の観点では、賃金不払等の使用者による障害者虐待の発生防止及び早期
是正のため、関係機関との連携を深め、積極的な情報の共有を図り、障害者を使用する事
業主に対する啓発・指導を行うとともに、そのような事案を把握した場合には、迅速かつ
確実に監督指導等を行っている。
(6)労働者性が問題となる事案への対応
働き方が多様化し、フリーランスとしての新しい働き方が拡大する一方で、フリーラン
スとして働く人の中には、実態として労働基準法上の労働者に該当するような働き方をし
ているにもかかわらず、名目上は自営業者として扱われ、労働基準法等に基づく保護が受
けられていないといった問題が指摘されている。
このため、フリーランス・事業者間取引適正化等法の施行に合わせて、2024(令和 6)
年 11 月に全国の労働基準監督署に「労働者性に疑義がある方の労働基準法等違反相談窓
口」を設置し、自らの働き方が労働者に該当する可能性があると考えるフリーランスから
の相談に対応している。
(7)
「労災かくし」対策の推進
災害発生原因を把握し、当該事業場に対し同種災害の再発防止対策を確立させるため、
労働災害が発生した場合には、事業主は災害発生状況やその原因などを記載した労働者死
傷病報告を労働基準監督署に提出しなければならないこととされている。
「労災かくし」とは、故意に労働者死傷病報告を提出しないことや、虚偽の内容を記載
* 19 「累進歩合制度」とは、営業収入等に応じて歩合給が定められている場合にその歩合給の額が非連続的に増減するもの。営業収入等
の最も高い者又はごく一部の労働者しか達成し得ない高い営業収入等を達成した者のみに支給するいわゆる「トップ賞」、営業収入を数
段階に区分し、その営業収入の区分の額に達する毎に一定の額の加算を行ういわゆる「奨励加給」も含まれる。
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