令和8年版 厚生労働白書 (64 ページ)
出典
| 公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/wp/hakusyo/kousei/26/dl/zentai.pdf |
| 出典情報 | 令和8年版 厚生労働白書(9/29)《厚生労働省》 |
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章
1
コラム
職業紹介事業所の紹介手数料問題への対応
医療・福祉分野では人手不足が継続しており、人材確保のために有料職業紹介事業者も利用
医療・介護・福祉を支える現場の現状と、2040年を見据えた課題と対応の方向性
されている。これらの分野では、
「公定価格に基づき運営されていることから職業紹介手数料
の負担感が強い」、「急な欠員により配置基準が求める職員数を急いで確保しようとする際に、
採用した職員の早期離職などの問題が生じている」などの声がある。
こうした状況に対し、厚生労働省では、以下のとおり段階的に様々な対策を講じてきた。
まず、2017(平成 29)年度から 2021(令和 3)年度にかけて、制度面から有料職業紹介
事業の適正化を図り、手数料に関する事項などの情報開示の義務化や返戻金制度の推奨、就職
後 2 年間の転職勧奨の禁止、求職者への金銭提供の禁止を導入した。これは、悪質な事業者に
対する取締りを強化するとともに、利用者がサービスを適切に選択できるよう、「人材サービ
ス総合サイト」を通じた事業者の「見える化」を図ったものである。
2021 年度には「医療・介護・保育分野適正紹介事業者認定制度」を創設し、求職者や求人
施設などが適正な事業者を選択できるよう環境整備を図った。また、2024(令和 6)年度に
は、手数料実績の公開や返戻金制度の整備を同認定制度の必須基準とするなどの改善を行った
(2026(令和 8)年 4 月 1 日時点で 63 社を認定)。
加えて、丁寧な相談対応や法令遵守の徹底も進めた。2022(令和 4)年度には、都道府県
労働局に「
「医療・介護・保育」求人者向け特別相談窓口」を設置するとともに、2023(令
和 5)年 8 月から 2024 年 5 月にかけて、医療・介護・保育分野の紹介実績がある職業紹介事
業者を対象とした集中的な指導監督を実施し、手数料や返戻金などの明示義務違反、求職者へ
の金銭提供の禁止違反などに関する指導などを行い、法令遵守の徹底などを進めた。
2025(令和 7)年度には、これまでの取組みを踏まえつつ、更なる追加的対応を講じてい
る。職業紹介事業者に対して手数料実績(職種ごと・平均手数料率)の公開を義務づけること
により更なる見える化を進めるとともに、違約金などについて求人者に誤解が生じないよう、
規約の内容をわかりやすく記載して正確・明瞭に示すことを職業紹介事業者と募集情報等提供
事業者に対して義務づけた。
このほか、厚生労働省では、ナースセンター、福祉人材センターなどと連携し、ハローワー
クでも医療・介護・保育分野の人材確保を重点課題として取り組むなど、公的機関による無料
の職業紹介機能の強化を進めている。加えて、人員欠如に伴う診療報酬に係る入院基本料など
の変更届出や介護報酬に係る減算について、やむを得ない事情による欠員時に、届出提出の猶
予や減算適用の特例的な猶予を行うこととしたほか、医療・介護・福祉分野における職場環境
改善の取組みを進めた*1。引き続き、厚生労働省全体で一丸となって、医療・福祉分野の人材
確保に取り組んでいく。
*1
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令和 8 年版
ICT 機器の導入等による業務効率化に取り組む医療機関への支援や介護事業者・障害福祉サービス等事業者への介護テクノロ
ジーの導入支援。第 2 章において詳述。
厚生労働白書