令和8年版 厚生労働白書 (25 ページ)
出典
| 公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/wp/hakusyo/kousei/26/dl/zentai.pdf |
| 出典情報 | 令和8年版 厚生労働白書(9/29)《厚生労働省》 |
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これからの医療・介護・福祉の現場で働くことを考える
(医療・介護・福祉サービスは、公定価格制度の下で提供されており、人件費の比重が高
1
章
い中で、経済環境の変化による影響を受けやすい制度的特性を有している)
第
(2)公定価格制度の下で提供されるサービス
おいて事業者が自由に価格を設定するのではなく、国が定める公定価格に基づいて提供さ
れている。医療では診療報酬、介護では介護報酬、障害福祉分野では障害福祉報酬がそれ
ぞれ設定されており、全国一律の基準に基づいてサービスの対価が決定され、診療報酬は
2 年ごと、介護報酬及び障害福祉報酬は 3 年ごとに改定される仕組みとなっている。
この公定価格制度は、どこに住んでいても一定の条件でサービスを受けられる公平性
や、制度全体としての透明性・安定性を確保する上で重要な役割を果たしている。
一方で、事業者にとっては、経済状況の変化に機動的に対応し、価格を柔軟に調整する
ことが難しいという制約が伴う。とりわけ、人件費の比重が高い医療・介護・福祉分野に
おいては、賃金動向や人材確保に要するコストの変化が事業運営に与える影響は大きく、
医療機関、介護事業所、障害福祉サービス等事業所の経営環境は、近年の賃金上昇や物価
高騰の影響に直面している。
(3)人員配置基準が定められた下で提供されるサービス
(医療・介護・福祉サービスは、人員配置基準の下で提供され、人材確保の可否がサービ
ス提供や経営に影響する制度的特徴を有している)
医療・介護・福祉分野では、利用者の安全確保とサービスの質を担保するため、法令に
基づき人員配置基準が定められるとともに、人員配置基準以上に配置した場合などに報酬
上の評価がされている。
医療分野では、法令に基づいて、医療機関における看護師や医師などの標準的な配置数
医療・介護・福祉を支える現場の現状と、2040年を見据えた課題と対応の方向性
医療・介護・福祉分野のサービスの多くは、公的制度に基づき提供されており、市場に
が病床の類型などに応じて定められ、また、診療報酬制度において、例えば、病棟で提供
される医療の趣旨に応じて、入院患者数に対する看護職員配置(7 対 1、10 対 1 など)が
請求に当たっての施設基準として定められている(入院基本料など)
。
介護分野では、法令に基づく各施設・サービスの事業運営基準において、配置が必要な
職種やその人員規模が定められており、例えば、特別養護老人ホームでは、利用者数に対
する介護・看護職員の配置(3 対 1)が必要とされている。障害福祉分野でも、サービス
類型に応じて、同様の人員配置基準が存在する。また、基準以上に手厚い人員体制を評価
し、報酬を加算する仕組みがある一方、必要な人員を継続的に確保できない場合には、報
酬の減算が求められることとなる。
このように、医療・介護・福祉サービスは、法令による人員配置基準の下で提供されて
おり、専門職種を中心に人材確保の状況がサービス提供量や質、そして経営にも大きな影
響を及ぼすという特徴を有している。
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