令和8年版 厚生労働白書 (71 ページ)
出典
| 公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/wp/hakusyo/kousei/26/dl/zentai.pdf |
| 出典情報 | 令和8年版 厚生労働白書(9/29)《厚生労働省》 |
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第1節
これからの医療・介護・福祉の現場で働くことを考える
医療・介護・福祉分野における生産性向上の基本的考え方
業務の進め方や役割分担を見直し、業務効率化による負担軽減を図りながら、創出された
り、限られた人材の下でも持続的なサービス提供の確保を目指すものである)
医療・介護・福祉の現場では、少子高齢化の進行に伴い、今後、担い手不足が一層深刻
化する一方で、サービス需要は増大・多様化していくことが見込まれている。そのような
中においても、患者・利用者一人ひとりの状態や価値観に応じた、質の高い診療やケアを
継続的に提供していくことが求められている。
一方で、従来と同じ業務の進め方や役割分担を前提としたままでは、現場職員の負担増
大や人手不足により、必要なサービス提供体制を維持していくことが難しくなっている。
このため、業務プロセスや役割分担を見直し、限られた人的資源を有効に活用しながら、
サービスの質と安全性を維持・向上していく「生産性向上」の視点が重要となっている。
一般に、生産性向上とは、業務のやり方を工夫することで「ムリ」
「ムダ」
「ムラ」を見
直し、業務をより安全に、正確に、効率的に行うことにより、業務負担の軽減を図る取組
みを指す。しかし、医療・介護・福祉分野における生産性向上は、単に業務全体を同じよ
うに効率化や省力化することを目的とするものではない。業務改善によって創出された時
間を、患者・利用者への直接的なケアや支援、安全確保など、本来的に重視すべき業務へ
再配分することで、いかに患者・利用者に向き合う時間を充実させ、患者・利用者一人ひ
とりの状況に応じた支援やケアの実現につなげていくかに、本質的な意義がある。併せ
て、創出した時間を職員の残業削減や休暇の確実な取得、教育・研修機会の付与など職員
への投資の充実につなげていくことも重要である。
医療・介護・福祉分野の現場業務については、患者・利用者に直接関わるケアや支援等
の業務(いわゆる「直接ケア/業務」
)と、診療やケア等に関わる記録・情報共有・物品
管理・調整業務等の間接業務・周辺業務に大別される。後者を中心に業務改善や省力化・
効率化を進めていくことにより、現場の業務全体としては省力化を図りつつ、医師、看護
師や介護福祉士、更には、介護支援専門員(ケアマネジャー)や相談支援専門員などの専
門職が、患者・利用者に向き合い、本来の専門性を発揮すべき業務に、より多くの時間を
充てることが可能になると考えられる。
医療・介護・福祉分野の現場において、このような省力化・効率化と安全で質の高い
サービス提供の両立を支える手段として、ICT や AI、ロボット等のテクノロジーの積極
的な活用が期待される。
現在も業務の性質に応じて、
・記録や文書作成支援ツール
・多職種連携の現場を支える情報共有ツール
・患者・利用者の見守りや安全確保の支援ツール
2040年に向けた、医療・介護・障害福祉の現場における取組み―テクノロジー(ICT、AI、ロボット等)の活用による生産性向上―
るとともに、働きやすい職場環境の実現を図り、人材の確保や定着につなげることによ
2
章
時間や人的資源を、直接的なケア・支援等に再配分し、サービスの質や安全性の向上を図
第
(医療・介護・福祉分野における生産性向上は、単なる効率化・省力化が目的ではなく、
・直接的なケア行為の補助ツール
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