令和8年版 厚生労働白書 (75 ページ)
出典
| 公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/wp/hakusyo/kousei/26/dl/zentai.pdf |
| 出典情報 | 令和8年版 厚生労働白書(9/29)《厚生労働省》 |
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これからの医療・介護・福祉の現場で働くことを考える
他方、音声入力、AI 問診、画像診断支援 AI、見守り機器といった業務負担軽減や判断
支援に資すると期待される技術については、導入は限定的な段階にある。医療 AI の導入
状況に関する全国調査*5 では、翻訳ツールの利用率が 26.4%、転倒検知・見守り機器が
X 線等の装置別にみると 4.6~6.6%程度にとどまっている(図表 2-2-2)。
が 56.3%、内視鏡 AI が 18.0%、CT 読影支援 AI が 16.4%、AI 問診が 15.4% となって
おり、全体平均と比べて相対的に高い水準にある(図表 2-2-2)。
このように、医療現場における ICT の導入は、医療保険の請求や資格確認などの業務
では全国的に定着が進む一方で、診療プロセスや業務フローに直接影響する分野への応用
については、医療機関の役割や規模に応じて段階的に進められている状況にある。
図表 2-2-2
医療機関における医療 AI 関連機能の利用率
項目
内視鏡
CT
MRI
X 線撮影
眼底カメ 病名候補・ 転倒検知・
音声入力
ラ・OCT AI問診
見守り
翻訳
OCR
ケアプラン・ 薬歴・退院
リハ計画
サマリ作成
AI関連機能利用率(全体)
6.6%
4.9%
4.6%
6.5%
1.5%
6.5%
19.6%
6.1%
26.4%
5.6%
0.1%
0.3%
400 床以上
18.0%
16.4%
13.5%
11.9%
0.0%
15.4%
56.3%
19.0%
78.1%
17.7%
0.0%
0.0%
400 床未満
4.0%
2.9%
2.3%
5.3%
2.2%
4.6%
28.8%
6.4%
29.5%
5.3%
0.2%
0.0%
診療所
7.3%
4.0%
0.0%
7.4%
0.0%
7.4%
0.3%
2.1%
12.5%
3.8%
0.0%
0.9%
資料:厚生労働科学研究「医療現場における医療 AI の導入状況の把握、及び導入に向けた課題の解決策の検討のための研
究」に基づき、厚生労働省政策統括官付政策立案・評価担当参事官室作成。
(注) 本表は、2023 年度に全国の医療機関を対象として行ったアンケート調査に基づき、内視鏡や画像診断、問診、翻訳
等の各種 AI 機能についての利用率を示したものである。
コラム
情報基盤・制度インフラとしての DX と医療 DX
医療・介護・障害福祉分野における生産性向上や業務効率化を、現場における取組みとして
定着させ、持続的なものとしていくためには、テクノロジーの導入を個別に進めるだけではな
く、制度や業務の在り方そのものを見直した上で、政策的枠組みとして、分野全体を支える共
通の情報基盤等を整備し、推進していくことも不可欠である。
「DX」とは、「Digital Transformation(デジタルトランスフォーメーション)」の略称で、
デジタル技術によって、ビジネスや社会、生活の形・スタイルを変える(Transform する)
ことであり、医療 DX・介護 DX・障害福祉 DX*1 は、個人情報やサイバーセキュリティ等の対
策に留意した上で、ICT 等のデジタル技術を活用して業務、情報、制度の連携を段階的に進め、
現場の省力化とサービスの質の向上を両立させながら、医療・介護・障害福祉サービスの提供
体制を持続的に支えていく取組みとして進められている。
*1
*5
政府全体として推進する DX は、情報基盤の整備やデータ標準化などのインフラ構築を中心とするものであるが、現場におい
ては支援ロボットや ICT 導入等による業務改革も広義の DX と捉え、インフラ整備を基盤として現場のデジタル活用を促進し
ている場合も多い。特に看護業務のテクノロジー機器等の導入による効率化については「看護 DX」と称されている。
竹下康平ほか「医療現場における医療 AI の導入状況の把握、及び導入に向けた課題の解決策の検討のための研究」より。全国の医療機
関 949 施設を対象に、医療 AI 製品の導入状況を病院規模別(400 床以上、400 床未満、診療所)に分析したアンケート調査結果(2024
年 1~4 月実施)に基づく報告書。
令和 8 年版
厚生労働白書
2040年に向けた、医療・介護・障害福祉の現場における取組み―テクノロジー(ICT、AI、ロボット等)の活用による生産性向上―
400 床以上の大規模病院では、翻訳ツールの導入率が 78.1%、転倒検知・見守り機器
2
章
こうした技術の導入状況は、医療機関の規模や担う機能によっても異なっている。
第
19.6% である一方、AI 問診は 6.5%、画像診断支援 AI については、CT、MRI、内視鏡、
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