令和8年版 厚生労働白書 (77 ページ)
出典
| 公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/wp/hakusyo/kousei/26/dl/zentai.pdf |
| 出典情報 | 令和8年版 厚生労働白書(9/29)《厚生労働省》 |
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これからの医療・介護・福祉の現場で働くことを考える
また、看護記録や診療関連文書の作成業務において、音声入力や生成 AI 等を活用した
事例*7 では、業務時間外の記録時間が 1 勤務(日勤)あたり平均 92.2 分から 59.2 分へと
約 36%削減され、看護師一人当たりの月平均時間外勤務時間が 21.86 時間から 10.92 時
削減につながっている内容が確認されている(図表 2-2-3)。
や、医師事務作業補助者による下書き作業が 30
分から 0 分となり、医師自身の作成時間も 10 分から 5 分へと半減した事例*9 が報告され
ている。また、WEB 問診・AI 問診の活用により 1 問診当たりの所要時間が約 10 分から
6 分へと短縮された事例*10 が報告されており、問診内容の整理や転記作業に要する負担
が軽減され、これらの業務の省力化の取組みを通じ、間接業務の効率化が進んでいる(図
表 2-2-4)。
<医療安全(患者安全)の確保・向上と業務効率化>
テクノロジーの導入は、業務効率化と同時に医療安全の向上にも寄与している。
例えば、AI を用いた転倒・転落予測システムを導入した医療機関*11 では、患者一人当
たり 5 分を要していたリスク判定時間が不要(0 分)となったほか、転倒・転落インシデ
ント件数が約 38%削減された(導入前 460 件から導入後 284 件)
。
また、見守りカメラやセンサー等を活用した事例*12 では、夜勤帯における巡視業務が
効率化され、看護師の訪室回数が同一患者で比較して 16.3 回から 13.0 回へと減少してお
り、業務負担の軽減と安全確保が両立している状況が確認されている(図表 2-2-3)。
<医療・ケアの質への波及>
また、こうした業務負担の軽減や医療安全の確保を通じ、医療・看護の質に関する効果
も生じている。
前述の音声入力等の活用事例では、間接業務に要する時間が 22.9%減少する一方、直
接ケア時間は 4.6%増加しており、効率化によって創出された時間が、患者に直接向き合
う医療・看護業務に再配分されている。加えて、同事例では、看護職員満足度調査におい
ても、患者ケアの充実感、看護実践に対するやりがいの向上、職員間の連携強化といった
定性的な改善が確認されている*13(図表 2-2-3)。
<医療機関内の運営への波及効果>
また、テクノロジーの活用は、現場業務の効率化にとどまらず、医療機関内の運営面に
おいても好循環の効果を及ぼしている。
患者情報や病床、検査・治療の進捗等の病院資源を統合的に管理する ICT システムを
導入した医療機関では、ベッドコントロールが円滑化され、病床稼働率が 89.9%から
* 7 私立大学病院(950 床規模)の事例。
* 8 それぞれ国立大学病院(1000 床規模)の事例。
* 9 民間病院(750 床規模)の事例。
* 10 民間病院(300 床規模)の事例。
* 11 民間病院(200 床規模)の事例。
* 12 民間病院(200 床規模)の事例。
* 13 私立大学病院(950 床規模)の事例。
令和 8 年版
厚生労働白書
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2040年に向けた、医療・介護・障害福祉の現場における取組み―テクノロジー(ICT、AI、ロボット等)の活用による生産性向上―
成時間が約 47%~66%削減された事例
*8
章
医師の事務作業においても、生成 AI を活用した文書作成支援では、退院時サマリの作
第
間へと約 50%減少した事例があり、情報共有や記録業務の省力化が直接に時間外労働の
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