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令和8年版 厚生労働白書 (107 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/wp/hakusyo/kousei/26/dl/zentai.pdf
出典情報 令和8年版 厚生労働白書(9/29)《厚生労働省》
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第1部

これからの医療・介護・福祉の現場で働くことを考える

渡邉氏は「機器があるから安心、なのではなく、『安心を生む運用』を経営として設計する

必要がある」と語る。

記録の DX も大翔会の強
介助しながら手動でスマ

2

テクノロジー導入の費用対効果を確認
- インカムによるコミュニケーション、音声入力ソフトによる介護記録、
スマートフォンによる確認・記録による事務作業時間(間接業務)の低減効果を確認

約40~60分

約30~40分

を踏まえ、その場で音声入
力することを原則化し、終

業後のまとめ記録は廃止す

間接介護

るという明確な運用ルール

大翔会
Greenガーデン南大分

を打ち出した。

施設B

施設A

日中の事務作業時間(※)

導入時は、年配職員の不

安は多く「間違えたらどう

5 10分

約 ~

(※)介護行動計測による事務作業時間の定義
職員単独(利用者が周囲いない)で、事務作業エリアで一定時間以上とどまった総時間

するのか」「監査が怖い」

confidential

(大翔会におけるテクノロジーの導入の効果)

© Kawasaki Heavy Industries, Ltd. All Rights Reserved

0

という声もあった。しかし、渡邉氏は「間違えてもいい、監査で指摘されても構わない。まず
話して記録する習慣を作ろう」と、自ら不安を引き取った。

抵抗感の強い年配職員には、若手がマンツーマンで伴走サポートし、導入後わずか 3 か月で

全職員が使いこなすようになった。

結果、導入効果は大きく、記録時間は 1/10 以下に大幅短縮し、残業が消失した。

④電子同意アプリ:契約・説明時間を縮減

大翔会はご家族とのやり取りにもテクノロジーの導入を拡げている。

重要事項説明書やサービス計画書をご家族のスマートフォンに送り、電子ボタンで署名でき

る仕組みを標準化。従来の紙での説明・郵送・返送といった煩雑さを大幅に削減し、ご家族と
職員の事務負担を軽減した。一方で、デジタルが苦手なご家族には紙や対面を残す配慮も忘れ
ない。

⑤インカム:即時共有で、少人数運営の質を高める

さらに、職員間の連携を強化するため、多機能インカムを買い取りで導入した。フロア単

位・職種単位で情報共有の範囲を切り替えるなど、「誰に」
「いつ」
「何を」届けるのか、必要な
情報を必要な人だけに届ける情報設計を重視し、少人数配置でもケアの質を保つ運営ができる
ようになった。

改革を進める鍵は、DX を経営戦略に組み込むことと経営者のリーダーシップ

このような大翔会の取組みが効果的に実現していく理由には、まず、テクノロジーの導入を

経営戦略の一部に位置付けている点が挙げられる。つまり、DX を含むテクノロジーによる現
場改革を、精神論や現場任せにせず、経営の数字と現場の導入・定着・効果の状況をみて、経
営者(理事長)がしっかり判断をしていることが挙げられる。

そして、2 つ目は経営者が組織の未来像を描き、責任をもって先導していることである。
渡邉氏は、「重要なのは投資を回す体力をつくること」だという。

大翔会では、施設全体で利益率 10%を目標に掲げ、その利益は人件費(処遇)と将来投資

(ICT・福祉用具等)へ計画配分し、複数施設で共通経費を分散させることで収益構造を改善
してきた。過去数年で何千万円単位の DX 投資を行ってきたが、いずれも、売上比で投資枠を
見立てる考え方、イニシャルコストとランニングコストを分けて管理する方針に基づき、ま

令和 8 年版

厚生労働白書

2040年に向けた、医療・介護・障害福祉の現場における取組み―テクノロジー(ICT、AI、ロボット等)の活用による生産性向上―

ホ入力するのは難しい現実

事務作業時間の大幅な低減を確認

章

みだ。

第

③音声入力型 AI 介護記録:その場で音声入力し、記録残業ゼロへ

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