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令和8年版 厚生労働白書 (56 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/wp/hakusyo/kousei/26/dl/zentai.pdf
出典情報 令和8年版 厚生労働白書(9/29)《厚生労働省》
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第
章

1

取材事例③ 多様な人材が育つ介護現場(社会福祉法人杏樹会)
キャリアパスの「見える化」-育成・評価・処遇をつなぐ-

医療・介護・福祉を支える現場の現状と、2040年を見据えた課題と対応の方向性

社会福祉法人杏樹会が運営する特別養護老

人ホーム杏樹苑爽風館(以下「爽風館」)では、
数年前から特定技能制度に基づく外国人材が
働いている。

施 設 の 規 模 は、 ユ ニ ッ ト 型 居 室 110 床、

ショートステイ居室 10 床である。約 100 人の
職員が働く中で 10 名程の外国人材がいる。

当初は、外国人の職員が働くことに利用者

から不安の声もあったが、やさしく接してく

れ、あいさつも丁寧で、日本語も通じるとい
うこともあり、現在ではどの外国人材も利用

(外国人材による介護の様子)

者からの評価は高い。

爽風館では、働く誰もが将来像を描けるキャリアパスを整備している。具体的には、職務記

述書と等級基準に基づく評価と給与の連動、OJT チェックリストと定期面談を核とした育成
の PDCA を導入し、初任者から介護福祉士、ユニットリーダー、さらには教育・指導の専門
職や事業所の管理者等へ進む複線型のキャリアを段階的に提示しており、これらの枠組みは、
外国人・日本人を問わず同一の基準で適用される。

外国人材が活躍できる環境づくりへの徹底した準備と実践

外国人材の受け入れを検討し始めたのは、約 10 年前、将来の人材確保の見通しが厳しくな

ると予測されたことがきっかけだった。

日本人だけでは必要な職員数を維持することが難しくなるという危機感のもと、どのように

人材を確保し、技術や知識を継承していくか、といった問題意識から検討を重ねてきた。

その過程で、見守りシステムの導入など DX 化も進めつつ、外国人材を活用することとした。
とはいえ、外国人材の活用を決めてすぐに受け入れを開始したわけではない。外国人材が早

期に離職することを避けるため、そして受け入れる側の職員も不安無く受け入れられるよう
に、事前準備には特に時間をかけて丁寧に取り組んだ。

例えば、外国人材がスムーズに業務に入ることができるように、受け入れが決まった段階

で、チャットグループに招待し、日本に来る前から職員との交流の場を設けている。この取組
みにより、人となりを互いに知った上で対面での出会いを果たすことができ、円滑に業務へ移
行することができている。

また、受け入れる側の施設の職員は、相手国の生活文化や習慣などを徹底的に勉強したとい

う。

チームとして迎える外国人材-区別しない職場づくり-
爽風館における外国人材の受け入れは、
・チームの形成

・動画による教育
・区別しない

といった点がポイントである。

上記のチャットグループでは、単に円滑な業務の実施というだけでなく、チームの一員であ

るという意識の醸成にもつながっている。

また、チャットグループでは、外国人材がはじめての日本での生活をスムーズにできるよ

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令和 8 年版

厚生労働白書