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資料1-2-3-1   薬機法に基づく製造販売業者からの副反応疑い報告状況について(コミナティ筋注・集計対象期間における基礎疾患等及び症例経過) (878 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000208910_00052.html
出典情報 第85回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会、令和4年度第14回薬事・食品衛生審議会薬事分科会医薬品等安全対策部会安全対策調査会(合同開催)(10/7)《厚生労働省》
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事象の経過は以下の通り:

2022/07/27、患者は事象を発症した。受診日から多量の下痢を認め
た。自宅内で動けなくなっているところを救急搬送された。受診後実
施された CT 検査にて心不全が疑われたため循環器内科コンサルトとな
った。心電図では明らかな ST-T 変化を認めなかったが、全体に起電力
低下を認めた。心エコー検査では後壁基部を除き右室にもおよぶ広範
囲な壁運動異常を認め、心不全所見もあったが、右室自由壁以外には
明らかな心筋壁厚の肥厚を認めなかった。収縮期血圧も 100 程度であ
り血液ガス検査では Lac88 と著明な上昇を認め、全身にリベドを認め
低拍出症候群を合併しているものと判断し心原性ショック状態である
と診断した。緊急冠動脈造影検査を実施するも有意狭窄を認めなかっ
た。循環補助のため IABP を留置し、循環動態は改善傾向となった。翌
日、Lac は 23 まで低下していたが、BiPAP を装着したこともありせん
妄状態となりデクスメトミジン(報告の通り)で鎮静を行った。

しかしながら、血圧が低下することもあり鎮静は不十分であった。胸
部レントゲン検査でうっ血がある程度解除されていることを確認し、
マスク5L に切り替えた。翌日の採血では AST

6914、 ALT

2341、

Cre 1.95 と循環不全の影響と思われる上昇を認めた。Tnl(トロポニ
ン I)も 3.8 から 13 まで経時的な上昇を認めた。心電図では胸部誘導
での陰性 T 波を認めたが、病歴と併せたこつぼ型心筋症よりも劇症型
心筋炎の診断が妥当と考えた。そのため、Impella/PCPS などの追加補
助循環が妥当と判断しプライバシー病院へ転院となった。
2022/07/28、事象の転帰は未回復であった(報告の通り)。

報告医師は、事象を重篤および死亡につながるおそれ(2022/07/27 か
ら 2022/07/28 まで入院)と分類し、事象と BNT162b2 との因果関係を
評価不能とした。他要因(他の疾患等)の可能性に、心筋生検を実施
できていないため、たこつぼ型心筋症などとの鑑別が不十分であっ
た。

報告医師は以下の通りコメントした:

本症例は、心筋生検を現時点では未実施でありたこつぼ型心筋症など
他の心筋症との鑑別は不十分であった。しかし、明らかな focus を認

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