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【参考資料2】令和6年度事業報告書(健康保険事業) (82 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_63465.html
出典情報 全国健康保険協会業績評価に関する検討会(第45回 9/25)《厚生労働省》
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採択した研究の概要等については、以下のとおりです。
ア)2024年度採択案件
2024年度は、新規に以下の指定テーマに沿った研究の提案を募集しました。
(1)「就労と治療の両立支援に関連した指標」の検討に向けた分析
レセプトや傷病手当金、生活習慣、健診・保健指導データなど協会保有データを用いて治療中
の被保険者等の欠勤や退職といったいわゆるアブセンティーズムについての現状の把握を行う。
(欠勤およびその対象疾患については傷病手当金データ、退職については資格喪失データを利用
する想定)さらに分析結果から、療養の原因疾患による違い(「がん」
「メンタル系疾患」
「腎不全」
など)や、集団特性(「業態」
「収入(標準報酬)」
「事業所規模」)やそれに応じてどういった対象
(「加入者」
「事業主」
「業界団体」)にどのような支援が必要となるのかを検討し、医療保険者であ
る協会で可能な対応策や、就労支援/両立支援や産業保健といった他制度との連携や提案などの健
康経営、コラボヘルスの推進に資する提言を行う。また、既存の協会保有データから加入者の「QOL」
「プレゼンティーズム」の把握が可能となるような指標の検討を行う。
(2)医薬品に関する分析(抗菌薬、長期収載品、バイオシミラー、フォーミュラリ等)
医療費適正化の取組み等において、医薬品は重要な位置を占める。特に外来医療における医薬
品の使用状況について、地域差の有無や、その要因、特に先行的に取組みが進み効果が確認でき
た地域(地域医療連携推進法人等)の要因を分析する。また、当該地域差の分析結果から各地域で
必要な対策(広報、医療機関・薬局、行政、関係団体への働きかけ、個人への通知などを想定)
等、協会における医療費適正化の取組みに資する提言を行う。
(3)レセプトデータを活用した、効率的・効果的で質の高い医療の提供に関する分析及び地域別
の傾向分析
レセプトデータに含まれる診療行為データ等を活用し、質の高い医療を提供できているかにつ
いて、地域(都道府県、二次医療圏)別、時系列といった観点も含め、地域医療構想や医療費適正
化計画等の推進に資する分析を行う。また、当該分析結果から想定されていた効果が確認できな
い場合は医療提供側や国、関係機関に対する意見発信や、各支部においても各地域における意見
発信等の提言を行う。

研究提案の募集案内については、協会のホームページに掲載したほか、医療・保健関係の学
部を有する大学を中心にダイレクトメールを送付しました。また、昨年度にホームページで広
報の協力をいただいた学会にも広報の協力依頼を行いました。その結果、医学、疫学、医療経
済学等の分野の有識者から、14件の研究提案の応募がありました。
採択案件の選定については、専門的知見を有する5名の外部評価者による研究提案内容の事
前評価を実施し、その評価結果を踏まえ、協会役職員による採択委員会を開催し、以下の2件の
採択を決定しました。これらの研究の研究期間は、最長2028(令和10)年3月末までですが、研
究期間中の中間報告書をもとに、上述の外部評価者の事前評価を踏まえ、協会が継続の可否を
判断することとしています。

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