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【参考資料2】令和6年度事業報告書(健康保険事業) (151 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_63465.html
出典情報 全国健康保険協会業績評価に関する検討会(第45回 9/25)《厚生労働省》
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減額の範囲を各支部で検討の上、実施することとし、11支部の加入者を対象に、約8万件通知し
ました。
通知を送付する際には、マイナンバーカードを活用することによって、マイナポータル内で
先発医薬品からジェネリック医薬品へ切り替えた場合の軽減額が確認できることを、あわせて
広報しました。
(地域フォーミュラリの策定に向けた取組)
我が国において「フォーミュラリ」の厳密な定義はありませんが、米国病院薬剤師会では「医
療機関等において医学的妥当性や経済性等を踏まえて作成された医薬品の使用方針」を意味す
るものとして用いられてきています。
フォーミュラリには「病院フォーミュラリ」と「地域フォーミュラリ」があり、
「地域フォー
ミュラリ」とは、
「地域の医師、薬剤師などの医療従事者とその関係団体の協働により、有効性、
安全性に加えて、経済性なども含めて総合的な観点から最適であると判断された医薬品が収載
されている地域における医薬品集及びその使用方針」のことです。
フォーミュラリは、患者に良質な薬物療法を提供することを目的として、最新の科学的なエ
ビデンスに基づき、医学的・薬学的な観点のほか経済性等も踏まえて、地域における関係者の
協働の下で作成・運用されるものであり、医療の質を確保しつつ、医療費の適正化に取り組む
という保険者の運営理念にも合致するものです。
協会においては、昨年度は各地域における策定状況を把握した上で、一部都道府県や関係団
体に働きかけを行ったところです。今後も各地域の関係団体と連携し、地域フォーミュラリの
機運づくり等に取り組んでいきます。
②バイオシミラーの使用促進
バイオ医薬品は、生物由来のタンパク質を利用して製造される医薬品であり、遺伝子組換え
技術や細胞培養等の最先端技術を用いて製造されるため、化学合成によって製造される医薬品
と比べて薬価が高額であるものが多いです。近年、がんや難病の領域を中心に、それまで化学
合成品を中心とした薬物療法等において有効な治療法のなかった疾患に対して、革新的な治療
効果をもたらすようになり、医療現場で広く使用されるようになっています。バイオシミラー
とは、バイオ医薬品の特許が切れた後に製造され、先行バイオ医薬品の5~7割程度の薬価であ
りながら同等・同質の品質、安全性、有効性を有することが認められた医薬品です。
バイオ医薬品の市場規模は年々拡大しており、薬剤費増加の一因となっています。市場拡大
するバイオ医薬品の薬剤費を抑制する手段としてバイオシミラーが注目されており、第四期医
療費適正化基本方針や国の後発医薬品に係る新目標において、2029年度末までに「バイオシミ
ラーが80%以上を占める成分数が全体の成分数の60%以上」という目標が設定されています。
こうした状況を踏まえ、協会としてもバイオシミラーの使用促進を図るため、2024年度KPIと
して「バイオシミラーに80%以上置き換わった成分数が全体の成分数の18%以上」を掲げ、2024
年度パイロット事業として10支部において「バイオシミラー情報提供ツールを活用した医療機
関へのアプローチ事業」に取り組んだところ、2025年1月時点でバイオシミラーに80%以上置き

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