【資料1-3】令和8年度 厚生労働科学研究費補助金公募要項(一次)(案) (84 ページ)
出典
| 公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_67012.html |
| 出典情報 | 厚生科学審議会 科学技術部会(第146回 12/11)《厚生労働省》 |
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公募研究課題
(1)研究課題名
小児・AYA 世代がん患者・がんサバイバーにおける健康管理の支援モデルの実装と就労上の
課題に対する支援に資する研究(26EA1501)
(2)目標
小児・AYA 世代でがん治療を受け、成人年齢に達したがん患者及びがん経験者は、医療の進
歩より生存年数が延長している。当該患者らは、治療終了後も晩期合併症等の症状が生じるこ
とがあるため、医療の継続と健康管理のための移行期医療や長期フォローアップやなどが求め
られている。先行研究において、成人診療科の医療機関は、小児科から成人診療科への移行に
当たり、単独での診療に不安があることが明らかとなっている。また、小児がん経験者の移行
に関する好事例の探索を行った調査で、完全に成人診療科へ移行した例が少数であったことか
ら、移行期医療における連携体制を構築するため、地域連携モデルの構築や長期健康管理を目
的としたリソースの探索などを進めてきた。また、小児・AYA 世代でがん治療を受けた者は、
治療終了後であっても後遺症等による活動制限が生じることがあり、就労など生活上の課題が
あることも指摘されている。
がん診療連携拠点病院等に設置されているがん相談支援センターでは、就労に関する専門的
な相談が増加しており、がん相談支援センターのがん専門相談員(以下「相談員」という。)
はその対応に困難を感じている。また、相談内容は多様化・複雑化し、就労を含めた社会的問
題に関する支援ニーズは増えているが、相談員による支援が報酬化されている内容は少なく、
医療機関においても人員を拡充しづらい現状がある。
本研究では、小児・AYA 世代がん患者・経験者の生活実態を把握し、療養上の課題を明らか
にすることで、長期的な健康管理の促進に必要な支援モデルを構築・実装し、検証する。ま
た、がん患者・がん経験者が抱える課題を踏まえた、就労に関する相談員向け研修プログラム
の構築や、医療機関と企業や支援機関等による治療と仕事の両立支援のデジタル化した連携シ
ステムを構築する。そして相談員の業務を軽量化し、AYA 世代が効率的に就労先を見つけられ
るような方策を検討する。
(3)求められる成果
〇小児・AYA 世代がん経験者の、治療終了後の長期的な生活実態を把握し、課題を抽出し、生
活上の課題に対する解決策を検討する。
〇小児・AYA 世代でがん治療開始後、成人年齢に達したがん患者・がん経験者の円滑な成人診
療科への移行を可能とする地域連携の好事例を収集し、多くの医療機関が実践できるような
資材を作成し、周知する。
〇小児・AYA 世代を含むがん患者・がん経験者の就労に関する先行研究の内容を踏まえた、よ
り効果的な就労支援を行うための、相談員を対象とした教育資材を開発する。
○がん診療連携拠点病院、支援機関及び企業等が連携した、効果的な就労支援について、ICT
技術の活用も念頭に、試行的な取組を実施し、その効果を検証した上で、横展開に資する資
料を作成する。
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