【資料1-3】令和8年度 厚生労働科学研究費補助金公募要項(一次)(案) (173 ページ)
出典
| 公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_67012.html |
| 出典情報 | 厚生科学審議会 科学技術部会(第146回 12/11)《厚生労働省》 |
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移植医療基盤整備研究事業
研究事業の概要
(1)背景
移植医療は、患者(レシピエント)にとって疾患の根治を目指す重要な治療法である。 一方
で、任意・善意の下でのドナーによって初めて成立する医療でもあり、その意思を最大限尊重
する必要がある。ドナーやレシピエントにかかる身体的・心理的・経済的負担を軽減すること
が移植医療における大きな課題であり、また、ドナーの安全性を確保しつつ、適切な提供の推
進と安全な移植医療の提供を図ることが必要不可欠である。
(2)事業目標
臓器移植については「臓器の移植に関する法律」、造血幹細胞移植については「移植に用い
る造血幹細胞の適切な提供の推進に関する法律」により、ドナー・レシピエント双方にとって
安全で公平な医療が求められている。本研究事業では、各審議会での議論に用いる基礎資料の
作成、より良い臓器提供体制構築のための政策提言等を通じ、ドナーの安全性やドナー家族を
含めた国民の移植に対する理解を促進する。また、適切に移植医療を提供するための施策の見
直しや制度設計、政策の立案・実行等につなげる。
(3)研究のスコープ
〈臓器・組織移植分野〉
〇幅広い世代の国民の臓器・組織移植に関する理解の促進
〇臓器の提供から移植までのプロセスが一貫して円滑に実施されるための医療体制の構
築
〇ドナーの意思を尊重し、各臓器が最大限使用されるための環境の整備
〇すべての移植希望者が、公平に移植を受ける権利を確保するための医療体制の構築 〈造血
幹細胞移植分野〉
〇造血幹細胞移植、造血幹細胞の提供に関する正しい知識の普及啓発
〇ドナーコーディネート、リクルート体制の効率化を含めた骨髄・末梢血幹細胞を提供
できる環境の整備
〇臍帯血提供の促進、より良質な臍帯血を採取・調製保存できる体制の構築
(4)期待されるアウトプット
〈臓器・組織移植分野〉
臓器組織提供・あっせん・移植に関する今後のロードマップを策定した上で、臓器組織提供
等に関する専門職の育成、臓器組織提供等の医療提供体制構築に資する提言、費用対効果の高
い普及啓発資材の開発を行う。
〈造血幹細胞移植分野〉
造血幹細胞の提供体制構築を推進する上での課題や、ドナーとドナー家族への効果的な 普及
啓発方法を明らかにする。また、骨髄・末梢血幹細胞・臍帯血のそれぞれについて、最適な移
植医療を実施するための科学的な知見を蓄積し、診療ガイドラインの作成・改訂等を行う。
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