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【資料1-3】令和8年度 厚生労働科学研究費補助金公募要項(一次)(案) (272 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_67012.html
出典情報 厚生科学審議会 科学技術部会(第146回 12/11)《厚生労働省》
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IA-10

公募研究課題

(1)研究課題名
診療所における機能的なインシデント報告・学習システム構築に向けた研究(26IA100
1)

(2)目標
平成 12 年以降、医療安全対策は病院を中心に進められてきた。診療所等のプライマリ・ケ
アにおける医療安全については、平成 30 年の患者安全の東京宣言において言及されるなど、
近年その重要性が指摘されている。国外の研究では、診療所において医療安全上の課題は一定
の頻度で生じることが指摘されているため、診療所の特徴を踏まえた対策を講じ、安全性の向
上を目指す必要がある。
インシデント報告・学習システムは、平成 19 年から、診療所を含むすべての医療機関に対
し、整備が義務づけられている。また、WHO が発行する世界患者安全行動計画 2021-2030 で
も、インシデント報告・学習システムは医療安全活動の中核を担うと言及されている。これま
での厚生労働科学研究の調査結果では、病院と比較し、インシデントを報告する仕組みの構築
が定まっていないことや、人的・物的資源が十分でなく、インシデント報告・学習システムが
運用しにくい等、診療所特有の課題があることが指摘されている。
これらの現状を踏まえ、診療所における機能的なインシデント報告・学習システム構築に向
けた方策を検討する必要がある。そのため、本研究では以下の4点を達成することを目標とす
る。
①無床診療所のインシデント報告・学習システムに関する実態調査
②テクノロジーの使用等、国内の診療所のインシデント報告・学習システムの効率的な運
用例の収集
③海外の診療所におけるインシデント報告から学習までのフローの整理
④国内の無床診療所における機能的なインシデント報告・学習システム運用モデルの提案。

(3)求められる成果
以下の①から④を全て実施することとする。
①全国の無床診療所へのアンケート調査を通じた、診療所のインシデント報告・学習システム
の実装状況(把握方法や把握内容を含む)、報告されているインシデントの数や内容(例:
患者誤認、薬剤誤投与等)、報告されたインシデントの評価方法や再発防止策の立案状況に
関する実態を把握する。
②テクノロジー等の活用により、診療所内で効率的にインシデント報告・学習システムの効率
的な運用している国内の事例を収集する。
③海外の診療所(英国や米国等)において、診療所で発生したインシデントがどのように報告
され、医療現場における再発防止に役立てられているか等、インシデント報告から学習まで
のフローを整理する。
④①から③を整理し、日本国内の無床診療所においてインシデント報告・学習システムが立案
・実施される体制のモデル案を提案する。
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