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令和4年版厚生労働白書 (473 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/wp/hakusyo/kousei/21/dl/zentai.pdf
出典情報 令和4年版厚生労働白書(9/16)《厚生労働省》
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第2部

現下の政策課題への対応

を国民文化祭と一体的に開催した。
また、2019 年 6 月に制定された「視覚障害者等の読書環境の整備の推進に関する法律」
(令和元年法律第 49 号)に基づき、2020 年 7 月に「視覚障害者等の読書環境の整備の推
進に関する基本的な計画」を策定し、視覚障害者等の読書環境の整備の推進に関する施策
を総合的かつ計画的に推進することとした。

第3節

1

精神保健医療福祉について

精神保健医療福祉の現状と課題について

精神疾患の総患者は、2017(平成 29)年は 419.3 万人(入院患者数 30.2 万人、外来

患者数 389.1 万人)となっており、いわゆる 5 大疾患(がん、脳卒中、急性心筋梗塞、糖
尿病、精神疾患)の中で最も多い状況となっている。
近年の、精神病床における新規入院患者の入院後 1 年以内の退院率は約 9 割でほぼ横ば
いであるが、退院患者の平均在院日数は減少傾向にある。1 年以上の長期入院患者も減少
傾向にあるが、2017 年は 17.1 万人であり、入院患者の過半数を占めている。
また、うつ病等の気分障害や認知症の患者数が増加し、薬物依存や発達障害への対応等
近年は、身体拘束の判断や本人の同意によらない入院の判断等を行う資格を持つ精神保健
指定医の診療所開業が増えている一方で、ニーズの高まっている病院での急性期医療に携
わる人材が不足するなどの課題が生じている。

2

精神保健医療福祉の取組状況について

精神保健医療福祉に関しては、2004(平成 16)年 9 月に、精神保健福祉対策本部(本

療中心から地域生活中心へ」という基本理念を示した。その後、2009(平成 21)年 9 月

9



の検討会報告書*2 では、精神保健医療福祉体系の再構築や精神医療の質の向上などの提言



部長:厚生労働大臣)において、精神保健福祉施策の改革ビジョン*1 を決定し、「入院医

障害者支援の総合的な推進

の社会的要請が高まっているなど、精神科医療に対する需要は多様化している。さらに、

がなされた。
さらに、2013(平成 25)年 6 月 13 日には、保護者に関する規定の削除、医療保護入
院の見直し等を盛り込んだ「精神保健及び精神障害者福祉に関する法律」の一部を改正す
る法律(平成 25 年法律第 47 号。以下「平成 25 年改正法」という。
)が成立し、同月 19
日に公布、2014(平成 26)年 4 月に施行した。
また、2014 年 3 月には基本理念に沿って、精神障害者に対する保健医療福祉に携わる
全ての関係者が目指すべき方向性を定める指針として、
「良質かつ適切な精神障害者に対
する医療の提供を確保するための指針」を公布した。
この指針において、長期入院精神障害者の更なる地域移行が引き続きの検討課題とさ
れ、2014 年の検討会報告書では、長期入院者の実態を踏まえた退院に向けた支援や居住
* 1 「精神保健医療福祉の改革ビジョン」について https://www.mhlw.go.jp/topics/2004/09/tp0902-1.html
* 2 「精神保健医療福祉の更なる改革に向けて」
(今後の精神保健医療福祉のあり方等に関する検討会報告書)について

令和 4 年版

厚生労働白書

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