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令和4年版厚生労働白書 (167 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/wp/hakusyo/kousei/21/dl/zentai.pdf
出典情報 令和4年版厚生労働白書(9/16)《厚生労働省》
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第1部

社会保障を支える人材の確保

づくりを目指
し、市と社会
福祉協議会が


一体となった
取組みを開始

2



し た。 ま た、
の対話を通し
て暮らしやす
いまちとなる
ようワーク

買い物支援(地域づくりの事例)

ショップを開催し、例えば、高齢化率の高い
地区での新たな買い物支援の開始など、具体
的な政策の実現にもつながった。

さかまる会議とは

さかまる会議のルール

重層的支援体制整備事業を通した取組み
の推進

坂井市のように、包括的な支援体制の整備

に向けた取組みが一層進むよう、2020(令

担い手不足の克服に向けて

地域住民等と

和 2)年の社会福祉法改正により、先述の

坂井市では、「さかい市民の相談をまるご

「重層的支援体制整備事業」が創設された。

と受け止める会議」を「さかまる会議」とし

坂井市でも本事業を活用して、
「さかまる会

てルール化している。その機能は、従来の

議」をはじめとする包括的な相談支援に加

ケース会議のような対象者への支援の検討に

え、様々な想いをもつ市民同士のつながりづ

とどまらず、職員同士のネットワークの構築

くりを支援する「まちづくりミーティング」

やスキルアップなど、支援者自身がひとりで

や、複雑・複合化したニーズを抱えた対象者

抱え込まずに関係者と悩みを共有すること

が社会参加の一環として、「こども食堂スマ

で、より質の高い支援の提供を目指してい

イル」の運営への参画を支援するなど様々な

る。同会議を通じて、住民からのどんな相談

活動が展開されている。

でも「断らない」相談支援体制が推進されて

今後とも、地域共生社会の実現に向けて、

いることはもちろんのこと、支援に当たる職

地域の創意工夫による取組みが各市町村で推

員からも、分野をまたぐニーズや課題に対応

進されていくことが期待される。

しやすくなったとの声が寄せられている。

コラム

オランダの重層的支援体制
「ソーシャルヴェイクティーム」
が取り組む“インフォーマル・ファースト”

現在、日本では、制度・分野ごとの「縦割
り」や「支え手と受け手」という関係を超え
て、地域住民や地域の多様な主体が参画し、
人と人、人と資源が世代や分野を超えてつな
がることで、住民一人ひとりの暮らしと生き

国際長寿センター(ILC-Japan)の海外調査
報告書*1 を基に概観する。

制度の分立による混乱への対応

オランダでは、医療保険、介護保険、社会

がい、地域をともに創っていく社会(地域共

サービス法など制度は分立し、それに対応し

生社会)を目指した取組みが始まっている。

たかたちで行政の窓口も複数あり、市民は混

ここでは、少し先行するオランダの事例を、

乱しがちであった。こうした中、市民のニー

* 1 「平成 29 年度 先進各国における高齢者の介護予防に資する自助又は互助も含めたサービスの仕組みに関する調査研究 報告
書」

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