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令和4年版厚生労働白書 (345 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/wp/hakusyo/kousei/21/dl/zentai.pdf
出典情報 令和4年版厚生労働白書(9/16)《厚生労働省》
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第2部

現下の政策課題への対応

録分析機関は、公益財団法人日本医療機能評価機構である。
④特定機能病院のガバナンス改革
大学附属病院等において医療安全に関する重大事案が相次いで発生したことから、
2015(平成 27)年 4 月に厚生労働省に「大学附属病院等の医療安全確保に関するタスク
フォース」を設置し、医療安全確保のための改善策を中心に、同年 11 月に「特定機能病
院に対する集中検査の結果及び当該結果を踏まえた対応について」として報告を取りまと
めた。これを踏まえ、2016(平成 28)年 6 月 10 日に医療法施行規則を改正し、特定機
能病院の承認要件に医療安全管理責任者の配置、専従の医師・薬剤師・看護師の医療安全
管理部門への配置、医療安全に関する監査委員会による外部監査等の項目を加えた。
さらに、特定機能病院のガバナンス改革に関して、2016 年 2 月に「大学附属病院等の
ガバナンスに関する検討会」を開催し、当該検討会等での議論を踏まえ、特定機能病院の
医療安全管理体制の確保及びガバナンス体制の強化を図るため、以下の内容を含む「医療
法等の一部を改正する法律案」を第 193 回通常国会に提出し、2017(平成 29)年 6 月に
成立し、2018(平成 30)年 6 月に施行された(平成 29 年法律第 57 号)

①特定機能病院は、高度かつ先端的な医療を提供する使命を有しており、患者がそうした
医療を安全に受けられるよう、より一層高度な医療安全管理体制の確保が必要であるこ
とを法的に位置付け
②特定機能病院の管理者は、病院の管理運営の重要事項を合議体の決議に基づき行うこと


を義務付け
者権限の明確化、管理者の選任方法の透明化、監査委員会の設置などの措置を講ずるこ
また、附帯決議において、「広域を対象とした第三者による病院の機能評価を承認要件
とすること」とされ、2021 年 3 月の省令改正により、第三者による評価を受け、当該評
価及び改善のため講ずべき措置の内容を公表し、並びに当該評価を踏まえ必要な措置を講
ずるよう努めることが承認要件として追加された。
2 医療事故調査制度の施行
医療の安全の向上のため、医療事故が発生した際に、その原因を究明し、再発防止に役
立てていくことを目的とした医療事故調査制度は、2014(平成 26)年に公布された第 6
次改正医療法に基づいて 2015 年 10 月に開始した。
この制度は、医療事故の再発防止に繋げ、医療の安全を確保することを目的とし、

国民が安心できる持続可能な医療・介護の実現

とを義務付け

7



③特定機能病院の開設者は、管理者が病院の管理運営業務を適切に遂行できるよう、管理

①医療事故(医療機関に勤務する医療従事者が提供した医療に起因し、又は起因すると疑
われる死亡又は死産であって、当該医療機関の管理者が死亡又は死産を予期しなかった
もの)が発生した医療機関(病院、診療所又は助産所)が、医療事故調査・支援セン
ターへの報告、医療事故調査の実施、医療事故調査結果の遺族への説明及び医療事故調
査・支援センターへの報告を行うこと
②その上で、医療機関や遺族からの依頼に応じて、医療機関からも患者側からも中立的な
立場である医療事故調査・支援センターにおいて調査を行うこと

令和 4 年版

厚生労働白書

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