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令和4年版厚生労働白書 (131 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/wp/hakusyo/kousei/21/dl/zentai.pdf
出典情報 令和4年版厚生労働白書(9/16)《厚生労働省》
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第1部
図表 2-1-23

社会保障を支える人材の確保

共通基礎課程のイメージ
現在:資格Aの有資格者が資格Cをとる
場合、原則、新たに養成課程全体
(Ӽ年間)を修了する必要。



















ӽ年
Ӽ年

2















将来像:共通基礎課程を修了した資格A
の有資格者が資格Cをとる場合、
短い履修期間で資格取得。

共通基礎課程

資料:厚生労働省政策統括官付政策統括室において作成。

(小括)
医療・福祉サービスを支える人材を将来にわたって確保し、社会保障制度を持続可能な
ものとすることは、全世代の国民の生活の安定や将来への安心感につながる。一人一人が

担い手不足の克服に向けて

※具体的な制度設計は今後検討

「人生 100 年時代」を見据えて、健康寿命の延伸により QOL の向上や生涯現役の就労と
社会参加を実現するとともに、医療・介護サービスが必要となる方の増加を抑制していく
必要がある。また、現役世代が急減していく中にあっては、女性、高齢者等を始めとした
一層の労働参加を促進し、総就業者数の減少を最小限にとどめることが必要であろう。
しかし、医療・福祉分野の有効求人倍率は全産業平均を大きく上回って推移し、今後も
少子高齢化の中にあって必要な人材を将来にわたって確保し続けることは容易ではない。
医療・福祉サービスそのものもデータヘルス改革により効率的・効果的な提供を目指すと
ともに、医療・福祉の仕事が他の多くの仕事の中から選ばれるものとなるように、労働環
境や処遇の改善に取り組まなければならない。医療・介護ニーズの多様化や利用者の増加
等によって増えている現場業務は、医療・福祉の資格を有する専門人材が引き続き行うべ
きか、又は他の専門人材や有資格者以外の人材では行えないのかの観点から業務仕分けを
行った上で、一定の研修等を受けた他の専門人材や有資格者以外の多様な人材に業務担当
を移したり共有したりする「タスク・シフト/シェア」を行うことやロボット・セン
サー・ICT を活用することが、医療・福祉現場の業務の効率化や労働環境の改善にもつ
ながる。また、医療・福祉人材が自ら行うべき利用者のケア等の業務に集中することに
よってやりがいを感じながら働くことができる環境整備を行うとともに、その専門性を高
めながら将来に見通しをもって長く働き続けることができるようキャリアパスを整備する
ことも重要である。
他方、日本では少子化による人口減少が続いていき、地域によっては医療・福祉サービ
スのニーズが減少に転じていく。また医療・福祉人材*32 の養成施設等の定員数は 2020
(令和 2)年の出生数約 84 万人のうち約 25%(約 21 万人)に相当する。地域の実情に応
じた医療・福祉サービス提供の在り方を検討する必要があるだろう。
次の第 2 節では、担い手不足の克服に向けた更なる対応として、処遇の改善、医療・福
祉現場のサービス提供の効率化と労働環境の改善、地域や診療科の偏在対策、医療法人・
社会福祉法人の多事業経営・法人間連携及び地域共生社会の取組みについて具体的事例と
ともに提示する。
* 32 ここでは、医師、歯科医師、薬剤師、理学療法士、作業療法士、看護職員、介護福祉士及び保育士についてみている。

令和 4 年版

厚生労働白書

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