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令和4年版厚生労働白書 (135 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/wp/hakusyo/kousei/21/dl/zentai.pdf
出典情報 令和4年版厚生労働白書(9/16)《厚生労働省》
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第1部

社会保障を支える人材の確保

臨床工学技士*38 及び救急救命士*39 に対するタスク・シフト/シェアが実施されることと
なった。また 2021 年 9 月には、医師の労働時間の短縮のため、多くの医療専門職種それ
ぞれが自らの能力を活かし、より能動的に対応していけるよう、現行制度下で実施可能な
以外の医療関係職種が実施可能な業務の具体例や推進に向けた留意点がまとめられた*40。

実施可能な業務例が整理されており、この例を参考として、タスク・シフト/シェアを受
ける側の医療関係職種の余力の確保にも留意しつつ、各医療施設の実情に応じて、タス
ク・シフト/シェアの取組みが進められることが期待される。
2022(令和 4)年度においては、特定行為に係る看護師の研修制度の円滑な実施及び
研修修了者の養成を促進するため、研修を実施する指定研修機関の設置準備や運営に必要
な経費を支援するとともに、研修を指導する指導者育成のための支援等を行うこととして

担い手不足の克服に向けて

理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、視能訓練士、義肢装具士及び救急救命士について

2



具体的には、看護師、助産師、薬剤師、診療放射線技師、臨床検査技師、臨床工学技士、



範囲におけるタスク・シフト/シェアについて、医療施設で医師が行う業務のうち、医師

いる。また、特定行為研修修了者に係る医療の質に関するデータの収集や分析、データの
活用方策の検討等を行うための経費を拡充することとしている。また、病院薬剤師を活用
した医師からのタスク・シフト/シェア等にかかる取組みを収集し、その好事例について
研修等を通じて全国に普及・啓発活動を行うとともに、病院薬剤師業務を効率的で生産性
の高い業務構造に変革するため、国内外の業務実態を把握するための調査等を実施し、現
状課題の抽出、論点整理等を行うこととしている。
後者(②有資格者がその専門的業務に集中して取り組めるよう、補助的業務を一定の研
修等を受けた資格を有さない人材に移行する方法)としては、医師から看護師へのタス
ク・シフト/シェアが進む中で、看護師がより専門性を発揮できるよう、看護補助者の活
用促進の取組みがある。2022 年度において、医師・看護師等の医療専門職から医師事務
作業補助者や看護補助者等の医療専門職支援人材へのタスク・シフトの推進を図るため、
医療専門職支援人材の業務内容や魅力の紹介を行うとともに、定着支援に資する研修プロ
グラム等のツール開発や医療施設向けの研修等を行うこととしている。
こうした、医療施設におけるタスク・シフト/シェア等の勤務環境改善や労働時間短縮
にかかる先進的な取組みについては、2022 年度において、取組みを収集し、その好事例
を全国に共有するとともに、普及の促進を図るため、好事例を実施している医療施設によ
る講演等を行うこととしている。

* 38 臨床工学士法施行令及び関係省令の改正により、以下の行為が実施可能となった。
①手術室等で生命維持管理装置や輸液ポンプ・シリンジポンプに接続するために静脈路を確保し、それらに接続する行為
②心・血管カテーテル治療において、身体に電気的負荷を与えるために、当該負荷装置を操作する行為
③手術室で行う鏡視下手術において、体内に挿入されている内視鏡用ビデオカメラを保持し、術野視野を確保するために操作する行為
* 39 救急救命士法の改正により、いわゆる救急外来において重度傷病者に対して行う救急救命処置が実施可能となった。
* 40 厚生労働省医政局「医師の働き方改革を進めるためのタスク・シフト / シェアの推進に関する検討会」での議論を踏まえ、取りまと
めたもの。

令和 4 年版

厚生労働白書

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