よむ、つかう、まなぶ。

MC plus(エムシープラス)は、診療報酬・介護報酬改定関連のニュース、

資料、研修などをパッケージした総合メディアです。


令和4年版厚生労働白書 (133 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/wp/hakusyo/kousei/21/dl/zentai.pdf
出典情報 令和4年版厚生労働白書(9/16)《厚生労働省》
低解像度画像をダウンロード

資料テキストはコンピュータによる自動処理で生成されており、完全に資料と一致しない場合があります。
テキストをコピーしてご利用いただく際は資料と付け合わせてご確認ください。

第1部

2

社会保障を支える人材の確保

医療・福祉現場のサービス提供の効率化と労働環境の改善

(1)組織マネジメント改革
ジメント改革が必要不可欠)

となる。
労働環境の改善を図るための組織マネジメントに関して、医療施設では、医療勤務環境
改善支援センター*34 による医師労働時間短縮計画作成支援などを通じ、勤務環境改善マ
ネジメントシステムの導入などが進められているが、こうした取組みに加え、2022(令
和 4)年度においても引き続き、医師の働き方改革の推進に向け、病院長の意識改革や勤
務環境・処遇などの労務管理に関するマネジメント能力の向上を図るため、地域医療にお

担い手不足の克服に向けて

は組織マネジメント改革が欠かせない。管理職・経営者層のマネジメント能力の向上が鍵

2



医療・福祉現場でのサービス提供を効率化するとともに、労働環境の改善を図るために



(医療・福祉現場のサービス提供の効率化と労働環境の改善のためには現場での組織マネ

けるリーダーの育成や病院長向けの研修を行うこととしている。また、医師の働き方改革
推進のためには、医療施設管理者のみならず当事者である勤務医一人一人が働き方改革の
意義と必要性について理解し、組織全体として主体的に取り組む機運を醸成していく必要
がある。具体的には、新たに、医療施設内で多忙な勤務医等への積極的な情報発信を可能
とする医師の働き方改革の解説コンテンツを開発し、ウェブサイトへ掲載して広く頒布す
る等の効果的な周知啓発を行うこととしている。
2024(令和 6)年度から医療施設には時間外労働が月 100 時間以上となる医師に対し
て健康確保のために面接指導を実施することが義務付けられることとなる。長時間働く医
師が勤務する医療施設において、面接指導に必要な知見を習得した医師を早急に確保する
必要があるため、2022 年度では、面接指導に係る研修の資材(e ラーニング等)の開発
及び研修を行うこととしている。都道府県では、地域医療において特別な役割があり、か
つ過酷な勤務環境となっていると都道府県知事が認める医療施設を対象とし、医師の労働
時間短縮に向けた総合的な取組みに対して助成を行う事業を地域医療介護総合確保基金の
対象事業としている。
看護職員の多様な働き方に対応したシフト編成や業務の効率化、タスク・シフト/シェ
ア等を効果的に進めていくため、現場の看護管理者が果たす役割が重要である。看護管理
者のマネジメント能力向上を図る一方で、看護職員の負担軽減についても取り組むことが
求められる。地域医療介護総合確保基金では、看護管理者向けに看護補助者の活用も含め
た看護サービス管理能力向上のための研修を実施するための経費や医療勤務環境改善支援
センターの運営経費に対する支援を行っている。
介護現場の業務の効率化によるケアの質の確保等に関する取組みの普及を促進するた
め、2022 年度はセミナーの開催を通じた好事例の展開を図るとともに、生産性向上に取
り組む事業所の見える化等に関する調査・研究を引き続き行うこととしている。また、介
護分野の文書の作成等に関する負担軽減を図るため、既存システムである介護サービス情
報公表システムの改修により、利便性の高い全国共通の電子申請・届出システムの利用を
* 34 医師・看護師等の医療従事者の離職防止・定着促進を図ることを目指し、PDCA サイクルを活用して勤務環境改善に向けた取組を
行うための仕組みを活用して勤務環境改善に取り組む各医療機関に対して総合的・専門的な支援を行うために都道府県が設置するもの。

令和 4 年版

厚生労働白書

119