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令和4年版厚生労働白書 (113 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/wp/hakusyo/kousei/21/dl/zentai.pdf
出典情報 令和4年版厚生労働白書(9/16)《厚生労働省》
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第1部

社会保障を支える人材の確保

*18
(「データヘルス改革」
により利用者ごとに効率的・効果的な医療・介護サービスの提供

を目指す)
医療・福祉現場の人的制約を克服するための一つの方法として、利用者が受ける医療・
要であろう。医療及び介護サービスの質を高め、健康寿命の延伸にもつながることが期待

2



される。



福祉サービスそのものも利用者ごとに効率的・効果的な内容や方法で提供されることが必

て、本人や家族が正確に把握するための仕組みであるパーソナル・ヘルス・レコード
(Personal Health Record:PHR)を推進しており、また、患者の保健医療情報を患者
本人の同意により全国の医療施設等において確認できる仕組みを構築している。今後、医
療・介護現場において過去の保健医療情報等を適切に確認できる仕組みが構築されること
により、例えば、重複投薬等の適正化や入退院時の迅速な情報共有等により、より質の高
い医療・介護サービスが提供されることが期待される。さらに、健康、医療及び介護の

担い手不足の克服に向けて

厚生労働省では、個人の健康診断結果や服薬履歴等の健康・医療等情報を電子記録とし

ビッグデータを活用するため、保健医療・介護分野の公的データサービス*19 を連結解析
できる基盤の整備・拡充を進めている。行政・研究者にとどまらず、民間企業等を含めた
幅広い主体によるビッグデータの利活用を推進することによって、医薬品の安全性の更な
る向上、治療の質の向上や新たなサービス等の開発など、保健医療・介護分野におけるイ
ノベーションを創出するほか、地域包括ケアシステムの実現などに向けた保健医療介護分
野の効率的な施策を推進することとしている*20。

4

 口減少等の地域の実情に応じた提供の在り方及び人材確保に関す

る方向性

(高齢化の状況は地域ごとに異なり、2040(令和 22)年にかけて地域によっては医療・
介護ニーズは縮小していくことが見込まれる)
2022(令和 4)年から 2025(令和 7)年にかけて、75 歳以上の人口が毎年約 200 万人
増加すると見込まれている。2025 年から 2040 年にかけては 75 歳以上の人口の増加は緩
やかになるが、都道府県別にみると、増加は 30 都道県である一方で、17 府県では減少す
ることが見込まれている(図表 2-1-8)。高齢化がピークを迎えた地域では、人口減少に
伴って高齢者人口が減少に転じ、医療・介護ニーズは縮小していくことが見込まれる。

* 18 健康、医療及び介護分野のデータの有機的連結や AI、ICT などの技術革新の利活用を推進し、国民の健康寿命の更なる延伸と効果
的・効率的な医療・介護サービスの提供を目指す取組みをいう。
* 19 ナショナル・データベース(NDB)
、介護保険総合データベース(介護 DB)、DPC(Diagnosis Procedure Combination)デー
タベース
* 20 厚生労働省政策統括官付(統計・情報政策、政策評価担当)「今後のデータヘルス改革の進め方について」(第 6 回データヘルス改革
推進本部資料、2019(令和元)年 9 月 9 日)

令和 4 年版

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