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令和4年版厚生労働白書 (226 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/wp/hakusyo/kousei/21/dl/zentai.pdf
出典情報 令和4年版厚生労働白書(9/16)《厚生労働省》
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第4節



2

1

良質な労働環境の確保等

労働条件の確保改善

全国の労働基準監督署には、賃金の不払、解雇等に関する申告・相談が依然として数多

働き方改革の推進などを通じた労働環境の整備など

く寄せられている。全ての労働者が適法な労働条件の下で安心して働くことができるよ
う、事業主等の法令遵守に対する意識をより一層高めていくことが必要である。
このため、法定労働条件の履行確保を図るための的確な監督指導等を行うとともに、申
告・相談がなされた場合には、申告・相談者が置かれている状況に十分配慮し、その解決
のため迅速かつ的確な対応を図っている。また、企業倒産、事業場閉鎖等の場合であって
も、賃金不払等が発生しないようにするため、賃金・退職金の支払、社内預金の保全等に
ついても早い段階から的確な対応を行っている。

(1)労働時間に関する法定基準等の遵守

豊かでゆとりある国民生活を実現するためには、長時間労働の削減等を図っていくこと

が必要である。
このため、労働基準監督署では、「時間外労働・休日労働に関する労使協定」
(以下「36
協定」という。)について、労働基準法等の法令及び「労働基準法第 36 条第 1 項の協定で
定める労働時間の延長及び休日の労働について留意すべき事項等に関する指針」に適合し
たものとなるよう、指導を行っている。また、時間外労働・休日労働は必要最小限にとど
められるべきものであることから、36 協定上、月 45 時間を超える時間外労働を行わせる
ことが可能となっていても、実際の時間外労働については月 45 時間以下とするよう指導
を行っている。
また、
① 2016(平成 28)年 4 月からは、
○月 100 時間超の残業を把握した全ての事業場等に対する監督指導の徹底(2015
(平成 27)年 1 月から実施)について、月 80 時間超の残業を把握した全ての事業
場等に対象を拡大
○東京労働局及び大阪労働局に設置していた複数の労働局にまたがる過重労働に係る
事案等に対応する特別チーム(通称「かとく」
、2015(平成 27)年 4 月に設置)
に加え、全ての労働局に長時間労働に関する監督指導等を専門とする担当官を新た
に任命するとともに、厚生労働省本省に過重労働に関する広域捜査の指導調整を行
う対策班(2017(平成 29)年 4 月からは「過重労働特別対策室」
)を設置
② 2016(平成 28)年 12 月に決定された「
『過労死等ゼロ』緊急対策」に基づき、
2017(平成 29)年 1 月から、
○使用者向けの新たな「労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関す
るガイドライン」による労働時間の適正把握の徹底
○長時間労働等に係る企業本社に対する指導
○企業名公表制度(違法な長時間労働が複数の事業場で行われた企業について、その

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令和 4 年版

厚生労働白書