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令和4年版厚生労働白書 (137 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/wp/hakusyo/kousei/21/dl/zentai.pdf
出典情報 令和4年版厚生労働白書(9/16)《厚生労働省》
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第1部

社会保障を支える人材の確保

ム医療を提供できるよう心掛けている。この

複数主治医制で診療内容が透明化され、標準

ように、多くの病棟やチームで常にカンファ

化されるという診療上のメリットは大きい。

レンスが行われ、豊富なコミュニケーション

時にスピーディーさに欠ける、裁量権が減

によってタスク・シフト/シェアはさらに推

るなどの問題が無いわけではないが、複数主

進される。

治医制により、拘束時間が明確になり、医師
がる。

タスク・シフト/シェア推進について

複数主治医制や多職種チーム医療を進めて

きた中で、医師の働き方の選択肢が増え、
2013(平成 25)年に導入した短時間正職
員制度を利用する職員も増えてきている。こ
の制度は子育て中の女性医師と看護師が対象
チームカンファレンスの様子

複数主治医制の導入
【医師同士のタスク・シェア】

担い手不足の克服に向けて

の意識改革が進み、更なる働き方改革につな

2



当直明けに帰宅できるようにもなった。また、



ファレンスや勉強会を開催し、質の高いチー

であったが、育児、介護を行う全職員を対象
にした制度に発展している。また、男性医師
も育児休業を取得している。
うわまち病院では、今後の医師の働き方改
革として特定行為に係る看護師やコメディカ

うわまち病院の小児科と総合内科では複数

ルの活躍を進め、タスク・シフト/シェアを

主治医制を導入している。複数主治医制の導

推進することとしている。また専門科によっ

入で、勤務の交代時には申し送りを行った上

てはシフト勤務や変形労働時間、保険診療の

で業務を終了する姿が見られる。これにより

活用を図りつつテレワーク等も導入する予定

シフト制を導入する科も増え、シフト制と当

だ。

直制をミックスし、医師のみならず全職員は

介護分野や保育分野においても、有資格者がその専門的業務に集中して取り組めるよ
う、補助的業務を一定の研修等を受けた資格を有さない人材に移行する取組みが進められ
ている。介護分野では、都道府県福祉人材センターに 2022 年度から「介護助手等普及推
進員」を配置し、市町村社会福祉協議会や自立相談支援機関等を巡回し、介護助手希望者
の掘り起こしを行っている。あわせて、介護事業所に対し、介護助手導入のための業務改
善にかかる助言や求人開拓等を行うことにより、介護の周辺業務を担う人材の確保を促進
することとしている。さらに介護現場において、テクノロジーの活用に加えて、介護助手
等の活用によるサービス提供の効率化の取組みを推進するため、介護施設における効果実
証を実施するとともに実証から得られたデータの分析を行い、次期介護報酬改定の検討に
資するエビデンスの収集等を行うこととしている。
保育分野では、保育所等において、保育士の業務の補助を行う保育補助者の雇上げに必
要な費用の一部を補助しており、2021 年度は保育補助者の勤務時間(週 30 時間以下)
に関する要件を撤廃するとともに、保育士確保が困難な地域における補助基準額の引き上
げを行った。また、保育所等において、清掃や遊具の消毒等の保育の周辺業務を行う保育

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