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令和4年版厚生労働白書 (431 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/wp/hakusyo/kousei/21/dl/zentai.pdf
出典情報 令和4年版厚生労働白書(9/16)《厚生労働省》
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第2部

第8節

1

現下の政策課題への対応

薬物乱用対策の推進

薬物乱用防止対策

2020(令和 2)年の我が国における薬物事犯の検挙

人員*18 は、14,567 人(医薬品医療機器等法違反を除く)
であった。このうち覚醒剤事犯は 8,654 人と前年に引き
続き 1 万人を下回った。一方、大麻事犯の検挙人員は、
5,260 人と 7 年連続で増加し、過去最多を更新した。特
に、30 歳未満の検挙人員は、大麻事犯全体の検挙人員
の 65%に達しており、若年層における大麻の乱用が拡
大している。
また、2020 年の覚醒剤押収量は、824.4kg と依然と
して高水準で推移しており、我が国における根強い薬
加えて、諸外国において、大麻を使用した医薬品が
上市されているとともに、CND(国連麻薬委員会)に
おいても大麻の医療用途等への活用に向けた議論が進められているところである。
こうした状況を踏まえ、2018(平成 30)年 8 月に薬物乱用対策推進会議において策定
*19
に基づき、政府を挙げた総合的な対策を推進
された「第五次薬物乱用防止五か年戦略」

するとともに、2021(令和 3)年 1 月から「大麻等の薬物対策のあり方検討会」を開催
薬品の承認状況等を踏まえた大麻取締法における規制のあり方について有識者による議論

8



がなされ、大麻草の部位による規制から成分に着目した規制への見直し、大麻から製造さ



し、大麻が健康に与える影響、国内外における大麻の使用状況、海外における大麻由来医

健康で安全な生活の確保

物需要が窺える状況となっている。

れた医薬品の施用に関する見直し、大麻の「使用」に対する罰則の導入等について、基本
的な方向性が示された。
また、薬物乱用防止対策は、社会が薬物を受け入れない環境をつくることが非常に重要
であることから、地域における啓発として、
「麻薬・覚醒剤・大麻乱用防止運動」などの
国民的啓発運動を展開し、薬物の危険性・有害性*20 に関する正しい知識を周知徹底する
とともに、近年若年層における薬物乱用が問題となっていることから、青少年や保護者等
に向けて、薬物乱用防止普及啓発読本等の啓発資材を作成し、配布している。また、薬物
乱用防止啓発訪問事業として、要請のあった教育機関等に講師を派遣して、専門の教材を
基に効果的な普及啓発を図るとともに、Facebook 等を活用して情報を発信している。
薬物の再乱用を防止するための取組み*21 として、都道府県と連携し、薬物依存症につ
いての正しい知識の普及を行い、また、保健所及び精神保健福祉センターの薬物相談窓口
* 18 本節の検挙人員は、厚生労働省、警察庁、海上保安庁調べ(厚生労働省集計)による。
* 19 第五次薬物乱用防止五か年戦略
https://www.mhlw.go.jp/content/11120000/000339984.pdf
* 20 薬物乱用防止に関する情報
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iyakuhin/yakubuturanyou/index.html
* 21 薬物の再乱用を防止するための取組み
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iyakuhin/yakubuturanyou/index.html

令和 4 年版

厚生労働白書

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