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令和4年版厚生労働白書 (348 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/wp/hakusyo/kousei/21/dl/zentai.pdf
出典情報 令和4年版厚生労働白書(9/16)《厚生労働省》
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第 4 回サミットでは、世界的に重要な患者安全の課題に取り組むための、国際標準、ガイ
ドライン、行動を推奨することを主旨とする『ジェッダ宣言』が発表された。
また、
『東京宣言』でも言及されていた「患者安全に関するグローバルアクション」が
2019 年 5 月の WHO 総会において採択され、9 月 17 日を世界患者安全の日とすることが
定められた。

(8)医療に関する適切な情報提供の推進

医療に関する十分な情報をもとに、患者・国民が適切な医療を選択できるよう支援する

ため、①都道府県が医療機関に関する情報を集約し、わかりやすく住民に情報提供する制
度(医療機能情報提供制度*11)を 2007(平成 19)年 4 月より開始するとともに、②医療
広告として広告できる事項について大幅な緩和を行った。2013(平成 25)年度において
は、医療広告ガイドラインにおいて、バナー広告等にリンクした医療機関のウェブサイト
に関する取扱いを明確化するなど必要な改正を加えた。また、2016(平成 28)年 3 月よ
り「医療情報の提供内容等のあり方に関する検討会」を開催し、同年 9 月に取りまとめが
なされた。この取りまとめを踏まえ、医療機関のウェブサイト等についても、虚偽・誇大
等の不適切な表示を禁止し、中止・是正命令及び罰則を課すことができるよう措置する内
容を含めた医療法等の一部を改正する法律(平成 29 年法律第 57 号)が第 193 回通常国
会において成立した。2018(平成 30)年 5 月に関係する省令・告示を公布し、新たな医
療広告ガイドラインの発出を行い、同年 6 月に施行された。



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(9)医療の質の向上に向けた取組み

根拠に基づく医療(EBM)の浸透や、患者・国民による医療の質への関心の高まりな

国民が安心できる持続可能な医療・介護の実現

どの現状を踏まえ、厚生労働省では、2010(平成 22)年度から「医療の質の評価・公表
等推進事業」を開始した。本事業では、患者満足度や、診療内容、診療後の患者の健康状
態に関する指標等を用いて医療の質を評価・公表し、公表等に当たっての問題点を分析す
る取組みを助成している。2019(令和元)年度からは、医療の質の評価・公表に積極的
に取り組む病院団体等の協力を得ながら、
「医療の質向上のための協議会」を立ち上げ、
医療機関、病院団体等を支援する取組みを進めている。

(10)人生の最終段階における医療・ケア

人生の最終段階における医療・ケアについては、全ての方が自分らしい暮らしを人生の

最期まで続けられるようにするため、医師等の医療従事者から患者・家族に適切な情報の
提供と説明がなされた上で、本人による意思決定を基本として行われることが重要であ
る。厚生労働省としては、2017(平成 29)年度より「人生の最終段階における医療の普
及・啓発の在り方に関する検討会」を開催し、2018(平成 30)年 3 月に「人生の最終段
階における医療の決定プロセスに関するガイドライン」に ACP*12 の概念を盛り込むとと
もに、地域包括ケアシステムの構築に向けた内容に改訂した(
「人生の最終段階における
* 11 各都道府県の医療機能情報提供制度へのリンク集
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/teikyouseido/index.html
* 12 ACP:
「Advance Care Planning」の略。人生の最終段階の医療・ケアについて、本人が家族等や医療・ケアチームと事前に繰り
返し話し合うプロセス

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令和 4 年版

厚生労働白書