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資料2:「孤独・孤立対策に関する施策の推進を図るための重点計画」改定案 (20 ページ)

公開元URL https://www.cao.go.jp/kodoku_koritsu/torikumi/suishinhonbu/dai3_shiryou.html
出典情報 孤独・孤立対策推進本部(第3回 5/27)《内閣府》
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(3)見守り・交流の場や居場所を確保し、人と人との「つながり」を実感できる地域
づくりを行う
社会構造の変化により家族や地域、職場などにおける人と人との「つながり」の希
薄化が指摘される中、孤独・孤立の問題を抱える当事者等が、相談できる誰かや信頼
できる誰かと対等につながっているという形で人と人との「つながり」を実感できる
ことが重要である。
この観点から、以下に掲げる取組を行う。
① 人間関係を豊かにするつながり・居場所づくり
日常生活環境における人と人との交流を目的とした多様な「つながり」の場とな
る「居場所」の確保は、人生のライフステージの段階や属性に応じて孤独・孤立の
問題を抱える当事者等にとっては、身近な地域における人とのつながりや自身の役
割を持つ場となり、気軽に話や相談をし合ったり早期対応につなげたりするなどの
場にもなるとともに、地域コミュニティの形成・維持にも資するものである。様々
な悩みを抱えた複雑なケースが増加する中で、多様なつながりの場をつくっていく
ことが重要であり、地域の中でつながりの場づくりを実践する担い手の役割が益々
重要になっている 36。「予防」の観点を重視しつつ、このような日常の様々な分野に
おける緩やかなつながりを築けるような多様な各種の居場所づくりや居場所の「見
える化」及び担い手の増大を図る取組、働いている方も含めた市民による自主的な
活動やボランティア活動、民間企業における社員への孤独・孤立状態の予防に資す
る取組を推進する 37。あわせて、NPO等が利用しやすい支援を検討する。また、N
PO等の活動の評価の在り方についても検討する。その際、孤独・孤立対策では継
続性が重要であることから、利用者数のみにとらわれることのないように留意する。
また、地域における人間関係の希薄化の課題に対して、どのように地域再生を図
るかという視点も重要である。自治会、町内会によるつながりづくりの取組や、地
域における見守り活動や居場所づくり等の取組は、人と人との「つながり」を実感
できる地域づくりの基盤になるものである 38。
孤独・孤立対策においては、こうした人間関係を豊かにする各種のつながりの場
づくりそのものや地域づくり、居場所と行政の相談窓口とをつなげる取組を施策と
して評価するとともに、その効果的な運用を推進することが重要である。その際、
個々人の自主的な活動への参加が尊重されつつ、コーディネーターや中間支援組織
が役割を果たすことが重要であるとともに、NPO等による地域づくりの取組を行
政が強制することのないように留意し、これらに必要な方策を検討する。
今後、単身世帯や単身高齢世帯の増加が見込まれる中、孤独・孤立の問題の深刻
化が懸念される。この点、令和7年4月に公表された「孤立死者数の推計方法等に
ついて」(前掲注 15)の推計結果を基に、同時期の年齢別の死亡者数に占める孤立
死者数の割合を見ると、50 歳代から 60 歳代前半の男性の割合が高いという結果が

36

令和7年5月 15 日「孤独・孤立対策推進会議(第3回)」のヒアリングにおいて全国版孤独・孤立対
策官民連携プラットフォームの発表者から示唆があったもの。
37
令和6年5月 14 日「孤独・孤立対策推進会議(第1回)
」のヒアリングにおいて全国版孤独・孤立対
策官民連携プラットフォームの発表者から示唆があったもの。
38
令和7年5月 15 日「孤独・孤立対策推進会議(第3回)」のヒアリングにおいて広島県福山市から示
唆があったもの。

17