資料2:「孤独・孤立対策に関する施策の推進を図るための重点計画」改定案 (15 ページ)
出典
公開元URL | https://www.cao.go.jp/kodoku_koritsu/torikumi/suishinhonbu/dai3_shiryou.html |
出典情報 | 孤独・孤立対策推進本部(第3回 5/27)《内閣府》 |
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ぞれの施策が具体的な各種課題を解決していく中で、孤独・孤立の問題の解消にも資
するという構造を確保することも重要である。
さらに、孤独・孤立対策においては、孤独・孤立の問題やそれらから生じ得る更な
る問題に至らないようにする「予防」の観点、すなわち孤独・孤立を生まない社会形
成や豊かな人間関係を日常から育むことが重要であるとともに、孤独・孤立に悩む状
態に至っても可能な限り速やかに当事者の望む状態に戻れるように取り組むことが重
要であり、この理念の浸透を図ることが必要である。また、「予防」の観点からも当
事者等が支援を求める声を上げやすい社会にするためには、社会福祉や公的扶助に対
する社会の理解、多様性を包摂する社会づくりが必要となる。
孤独・孤立対策においては、以上に留意し、「孤独・孤立に悩む人を誰ひとり取り
残さない社会」、さらには「誰もが自己存在感・自己有用感を実感できるような社会」
「相互に支え合い、人と人との「つながり」が生まれる社会」を目指して取り組むと
ともに、孤独・孤立の実態把握に関する全国調査の結果を踏まえた「予防」の観点か
らの施策を推進する。
(2)当事者等の立場に立った施策の推進(第2条第2号関係)
人生のあらゆる段階において何人にも生じ得る孤独・孤立の問題は、人生のどの場
面で発生したかや当事者の属性・生活環境等によって多様である。
また、孤独・孤立の問題を抱える当事者のニーズや生活の基盤を置く地域の実情等
も多様であるとともに、当事者の中には、同世代や同性による対応が望ましい場合も
ある 29など、支援に当たって配慮すべき事情を抱える方も存在する。また、当事者等
が困難を抱えている場合も存在する。
孤独・孤立対策においては、以上に留意し、まずは当事者等の目線や立場に立って、
孤独・孤立を生む要素が複合的に絡み合った困難な課題を含め、当事者一人一人のラ
イフステージや属性・生活環境、多様なニーズや配慮すべき事情等を理解した上で、
施策を推進する。また、その時々の当事者等の目線や立場に立って、切れ目がなく息
の長い、きめ細かな施策を推進する。
加えて、孤独・孤立の問題を抱える当事者等も含めて支援する観点からの施策を推
進する。
(3)社会との関わり及び人と人との「つながり」を実感できるための施策の推進(第
2条第3号関係)
人々に行動制限をもたらした新型コロナウイルス感染拡大のみならず、平成7年の
阪神・淡路大震災や平成 23 年の東日本大震災、平成 28 年の熊本地震、令和6年の能
登半島地震をはじめ、全国各地で発生した自然災害は、人と人との「つながり」の重
要性を再認識させる契機となった。また、地域で失われた人と人との「つながり」を
再構築するためには、関係行政機関(特に地方公共団体)のみならず、NPO等の民
間法人の現場レベルでの取組や活動も必要かつ重要であることを再認識した。
また、現行の社会保障制度が現金給付や現物給付を中心とする中で、孤独・孤立の
問題を抱える当事者等の精神的な支援の充実も重要である。
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例えば、若い世代からの相談に対して同世代の者が対応したり、女性からの相談に対して女性が対
応したりすることが望ましい場合がある。
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