令和8年度予算の編成等に関する建議 (89 ページ)
出典
| 公開元URL | https://www.mof.go.jp/about_mof/councils/fiscal_system_council/sub-of_fiscal_system/report/zaiseia20251202/index.html |
| 出典情報 | 令和8年度予算の編成等に関する建議(12/2)《財務省》 |
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生活保護費は令和5年度(2023 年度)実績で 3.6 兆円(国費 2.7 兆円)
となっており、その約5割を医療扶助、約3割を生活扶助が占める。
また、生活保護受給者数は平成 27 年(2015 年)3月をピークに減少
に転じ、緩やかな減少傾向が継続しており、受給世帯数も横ばいとなって
いるが、一方で高齢化に伴い高齢者世帯は増加傾向にある。
〔資料Ⅱ-1
-109、110 参照〕
①
生活扶助基準見直しに向けたデータの充実・活用
生活扶助基準は、一般低所得世帯の消費実態との均衡を図るよう設定
されている。具体的には、年齢階級・世帯人員・級地別の分析が可能な全
国家計構造調査等を基に、5年に1度、定期検証を実施することとしてい
る。しかし、この全国家計構造調査は集計・公表に時間を要するため、調
査実施時点から扶助基準の改定までにタイムラグが生じるという課題が
ある。一方、足もとの月次データ等を確認できる家計調査は、一般低所得
世帯のサンプル数が少ないという課題がある。
こうした中、令和5年度(2023 年度)
・令和7年度(2025 年度)予算
編成においては、それぞれ当面2年間の臨時的・特例的な対応として、
(ⅰ)特例加算と(ⅱ)従前額保障を実施 57した。あわせて、令和7年度
(2025 年度)予算編成に当たっての大臣合意において、一般低所得世帯
の消費実態等に関するデータの充実に取り組むこととされている。
最低生活保障という制度趣旨との関係や、国民の理解を得る観点から
も、生活扶助基準については適切なデータに基づき一般低所得世帯の消
費実態との均衡を保つことが重要である。このため、令和9年度(2027
年度)以降の生活扶助基準の見直し 58に向けては、一般低所得世帯の消費
実態等に関するデータの充実に取り組み、当該データを活用して検討を
57
令和5・6年度(2023・2024 年度)については、当時の経済・物価動向等を踏まえた臨時的・
特例的な対応(特例加算等)を実施(令和5年(2023 年)10 月~:月 1,000 円/人)
。さらに令
和7年度予算編成において、令和7・8年度(2025・2026 年度)についても特例加算等を実施
することを大臣間で合意した(令和7年(2025 年)10 月~:月 1,500 円/人)
。
58 次回定期検証・基準改定については、1年前倒して対応(令和8年(2026 年)に検証し、令和
9年度(2027 年度)に改定)することとしている。
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