令和8年度予算の編成等に関する建議 (45 ページ)
出典
| 公開元URL | https://www.mof.go.jp/about_mof/councils/fiscal_system_council/sub-of_fiscal_system/report/zaiseia20251202/index.html |
| 出典情報 | 令和8年度予算の編成等に関する建議(12/2)《財務省》 |
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いくことは必須である。そのためには、分散した小規模な病院を集約・再
編し、入院機能を強化するとともに、外来では地域の診療所のかかりつけ
医機能を強化することにより、頻回受診を前提とせず、必要な時に必要な
医療にアクセスできる体制を確保していく必要がある。
また、二次・三次医療など短期的・集中的な治療を担う病院と、一次医
療を中心に長期的・継続的な健康管理を担うかかりつけ医療機関の役割
分担の下、地域全体で患者を効率的かつ効果的に支える体制を整備して
いくことが求められている。
こうした「入院・外来の機能強化」と「病院とかかりつけ医療機関の役割
分担」を促し、医療機関同士の「横連携」型の体系を構築していくために
は、診療報酬体系を「出来高払い」から「包括払い」の仕組みへ転換を進
め、
「アウトカム重視」
、
「質重視」の体系に転換していくべきである。さ
らに、医療資源の有効活用と慢性疾患患者への継続的な健康管理を両立
させる観点から、リフィル処方等の促進につながる診療報酬体系として
いくことが不可欠である。
以上のような、入院・外来の機能強化と役割分担、
「横連携」の推進に
より、効率的で質の高い医療提供体制を構築していくことを通じて、医療
産業全体のコスト構造の見直しを図る必要がある。そのため、診療報酬改
定において、アウトカムを重視する「包括払い」への転換や、リフィル処
方の促進のための措置を講じるべきである。〔資料Ⅱ-1-25 参照〕
ア)全人的なケアの実現に向けた「かかりつけ医機能の評価」の再構築
「かかりつけ医」は、平時から緊急時まで、地域住民に最も身近な立場
でその医療ニーズに寄り添った「全人的なケア」を提供する存在であり、
地域の医療提供体制の基盤を担うべきである。
かかりつけ医機能に関する評価は、法制度上の整備に先行して診療報
酬上の対応が進められてきた。これまでは新設項目が相次ぎ、算定回数の
少なさを理由に要件緩和が繰り返されてきたが、
令和4年度(2022 年度)
改定以降は診療の質向上に資する評価の重点化へと舵が切られている。
そうした中で、令和7年(2025 年)4月に「かかりつけ医機能報告制
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