令和8年度予算の編成等に関する建議 (55 ページ)
出典
| 公開元URL | https://www.mof.go.jp/about_mof/councils/fiscal_system_council/sub-of_fiscal_system/report/zaiseia20251202/index.html |
| 出典情報 | 令和8年度予算の編成等に関する建議(12/2)《財務省》 |
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シェアを強力に進めるべきである 41。
〔資料Ⅱ-1-44 参照〕
エ)効率的な医療提供体制の構築
日本の医療体制には、諸外国と比べていくつかの特徴と課題がある。ま
ず、総病床数が多く、平均在院日数も長い。人口 1,000 人当たりの医師数
は決して少なくないが、病床 100 床当たりの医師数は少なく、医師配置
の効率性に課題がある。また、MRI や CT スキャナーの設置台数は極め
て多く、1人当たり外来受診回数も高水準にある。さらに、医療費と相関
性が高いとされる病床数は、西日本で多く東日本で少ないという地域差
が見られる。
診療所については、都市部で増加傾向にある一方、1施設当たりの従事
者数が少なく、非効率な運営体制となっているとの指摘もある。
今後、人手不足が深刻化し、人材確保が困難になることが予想される。
そのため、医療資源を効率的に活用し、コストを可能な限り縮減しながら
質の高い医療を提供することが求められる。具体的には、地域の実情に応
じて病床数の適正化を進め、入院機能を高度医療に重点化するとともに、
診療所数を含めた外来機能の集約を推進していく必要がある。
〔資料Ⅱ-
1-45 参照〕
オ)新たな地域医療構想の策定・地域医療連携推進法人の普及促進
これまで地域医療構想に基づく取組が進められてきたものの、日本の
病床数は依然として諸外国と比べて過剰である。特に急性期病床はいま
だ適正化の余地が大きい。さらに、コロナ禍を経た受診行動の変化もあり
病床利用率は低下傾向にある。病床削減を着実に進めることも含め、患者
の状態に応じ、過不足のない形で質の高い医療が提供されるよう、それぞ
れの地域において効率的な医療提供体制を構築していくことが求められ
る。
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タスクシフト・シェアを推進するには、厚生労働大臣指定講習の活用も一案だが、人材育成・
養成が重要であり、複数資格取得可能な基盤構築(カリキュラム共通化)、国家資格の在り方も
含めた総合的な人材育成・養成の在り方を検討する余地があるという意見があった。
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