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令和8年度予算の編成等に関する建議 (122 ページ)

公開元URL https://www.mof.go.jp/about_mof/councils/fiscal_system_council/sub-of_fiscal_system/report/zaiseia20251202/index.html
出典情報 令和8年度予算の編成等に関する建議(12/2)《財務省》
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KPI を設定して進捗を管理し、進捗状況に応じて私学助成の更なる減額・
不交付措置を適用することで、抜本的な経営判断を促すべきである。
〔資
料Ⅱ-5-14 参照〕
私学を含む各大学の教育の質を評価する仕組みとして認証評価制度が
ある。しかし、学修成果・教育内容についての実質的な評価が行われてお
らず、見直しが必要である。具体的には、本年5月取りまとめの建議で提
言したように、(ⅰ)絶対的な教育の質、(ⅱ)学生への付加価値、(ⅲ)
地域・社会で求められる人材育成といった3つの観点で評価し、評価結果
を数段階に分けて差が出るようにした上で、それに基づいた私学助成の
メリハリを強化していく必要がある。
これまでの私学助成金の配分の在り方は私学全体の規模適正化につな
がっておらず、私立大学全体の入学定員充足率が下降傾向にあることか
ら、結果的に大学で学ぶ段階にない学生も進学することが容易な状況と
なっている。教育の質が高等教育に相応しいとはいえなくなってしまっ
ている場合、学生が授業料に見合った学びや将来の稼得能力を得られな
い可能性があるため、
(ⅰ)の評価が特に重要である。具体的な取組とし
ては、選考過程において大学入学共通テストの利用を標準化する 102こと
で、
「教育の質」の前提条件である入学者のレベルを比較可能な形とする
ことや、認証評価機関がシラバスや成績の分布等を確認することで講義
や課題のレベルを直接的に評価して、国費が投入される私立大学が高等
教育として「教育の質」を満たしていることを最低限保証することなどが
考えられる。
(ⅱ)の「学生への付加価値」については、現行の認証評価
制度のように各大学が設定する目標への達成状況によって卒業時の学修
成果を評価するのでは、大学間での比較は不可能である。
「どの大学に入
学できれば4年間で最も成長できるか」といった観点で高校生等が進路
選択の際に活用できるよう、同系統の学部間で比較するための共通の評
価軸を設定することが重要である。
(ⅲ)の「地域・社会で求められる人
材育成」の観点では、令和7年度(2025 年度)から地域への貢献度に応
じて私学助成のメリハリを強化する仕組みを導入した。その運用結果を
102

入試制度が多様化している現状を踏まえ、制度改正を行う際は、学生や保護者の負担に配慮す
ることが必要である。

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