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令和8年度予算の編成等に関する建議 (37 ページ)

公開元URL https://www.mof.go.jp/about_mof/councils/fiscal_system_council/sub-of_fiscal_system/report/zaiseia20251202/index.html
出典情報 令和8年度予算の編成等に関する建議(12/2)《財務省》
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制度の在り方
上記に示したような関係者における共通認識の醸成とそれに基づく行

動変容を、制度面でも後押しすることが重要となる。そのためには、
(ⅰ)
質の高い医療・介護サービスの効率的な提供、
(ⅱ)保険給付範囲の適切
な設定、
(ⅲ)年齢ではなく能力に応じた負担、という3つを実現するた
めの取組が重要と考えられる。
例えば、医療機関や薬局、介護事業者においては、
(ⅰ)に関するもの
として、タスクシフト・シェア等を通じた各事業者の適切な連携・分業に
よる資源の効率化や偏在の是正、協働化・大規模化を通じた生産性の向上
のほか、診療・処方の場面では医療 DX 等による治療・投薬の標準的なモ
デルの確立や、リフィル・長期処方の普及に向けた制度面での取組が考え
られる。
また、患者・高齢者においては、
(ⅱ)に関するものとして、セルフケ
ア(自分の身体は自分のために自分で守る)
・セルフメディケーション(軽
微な身体的不調は自分自身で対応する)の浸透や、
(ⅲ)に関するものと
して、自己負担及び保険料に関し年齢ではなく能力に応じた負担を実現
することについて、制度上対応していくことが重要である。
これらの取組により、真に患者・利用者本位のケアが提供されることが
大事である。特に、公的保険で支えられる医療・介護サービスの評価に当
たっては、サービス提供側の体制やプロセスといった外形面を評価する
のではなく、国民のウェルビーイング向上への寄与を実質的に評価でき
る仕組みが構築されていることが望ましい。〔資料Ⅱ-1-12 参照〕


関係者からの見え方

医療・介護分野の理想像を考えるに当たっては、主なステークホルダー
(患者、被保険者、高齢者、医療・介護関係者、保険者、納税者、将来世
代等)の目線に立って見たときに、それぞれに一定の納得感が得られるも
のでなければならない。
そうした理想的な姿を実現するために、改革の議論に当たっては、保険
制度に係る改革と医療・介護の提供体制の確保を両輪としながら、以下の
視点から具体化を図っていく必要がある。

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