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令和8年度予算の編成等に関する建議 (145 ページ)

公開元URL https://www.mof.go.jp/about_mof/councils/fiscal_system_council/sub-of_fiscal_system/report/zaiseia20251202/index.html
出典情報 令和8年度予算の編成等に関する建議(12/2)《財務省》
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③ 米の多様なニーズへの対応
食用米は、家庭内食向けの主食用のみならず、業務用・加工用・輸出
用・米粉用など、多様なニーズが存在している。こうしたニーズを的確
に捉えることで、生産者の収益力向上につなげていく必要がある。
例えば、主食用米の4割を占める中食・外食向けの業務用米について
は、値頃感のある米を求める声があるが、多収性品種の割合は主食用米
全体のわずか6%程度にとどまっており、実需者ニーズに十分対応でき
ているとは言えない状況にある。
米の輸出については、近年、増加傾向にあるが、道半ばの状況にあり、
海外での更なる需要開拓を図るには、米の生産コストを採算ライン
(9,500 円/60kg)132まで低減させていく必要がある。
また、昨今、気候変動が農業に与える影響が顕著となっており、米の
生産に当たっても、こうした環境変化に対して的確に対応していくこと
が重要である。〔資料Ⅱ-7-16 参照〕
④ 令和9年度(2027 年度)からの水田政策に向けて
水活交付金の見直しに際しては、適地適作・収益力向上の考え方の下
で、国の補助金に依存するのではなく、自立した農業経営の確立に向け
て、土地利用型農業全体の構造を変えていくことが重要である。そのた
め、農業従事者が減少していくことを正面から見据え、広く薄い財政支
援を行うのではなく、将来の地域農業を担う経営体の前向きな取組に対
して支援を重点化していく方向で検討する必要がある。
また、今般の米価高騰への対応で明らかとなった課題も踏まえ、米の
価格形成や備蓄等の在り方、麦・大豆等の国内生産の在り方、農地の集
約化や基盤整備の在り方なども含め、幅広い観点に立った総合的な検討
を行うべきである。
食用米については、家庭内食向けの主食用のみならず、業務用・加工
用・輸出用・米粉用など、多様なニーズが存在しており、こうしたニー

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令和5年(2023 年)の平均的な米の生産コストは 15,944 円/60kg である。

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