よむ、つかう、まなぶ。

MC plus(エムシープラス)は、診療報酬・介護報酬改定関連のニュース、

資料、研修などをパッケージした総合メディアです。


令和8年度予算の編成等に関する建議 (81 ページ)

公開元URL https://www.mof.go.jp/about_mof/councils/fiscal_system_council/sub-of_fiscal_system/report/zaiseia20251202/index.html
出典情報 令和8年度予算の編成等に関する建議(12/2)《財務省》
低解像度画像をダウンロード

資料テキストはコンピュータによる自動処理で生成されており、完全に資料と一致しない場合があります。
テキストをコピーしてご利用いただく際は資料と付け合わせてご確認ください。

(6)こども・子育て
我が国の出生者数は、平成 28 年(2016 年)に 100 万人を下回って以
降、急速に減少を続けており、令和6年(2024 年)には約 69 万人とな
り、過去最少を更新した。この 10 年間で出生者数は 30 万人以上減少し
ており、少子化の進行速度はますます加速化している。少子化・人口減少
に歯止めをかけなければ、経済・社会システムの維持が難しくなる可能性
があり、これはまさに国の根幹に関わる「静かな有事」と言える。
政府は、1990 年代に「少子化」が政策課題として認識されて以来、少
子化対策・子育て支援に係る予算規模について、安定財源を確保しつつ、
着実に増加させてきた。こうした取組もあって、保育所等の待機児童は大
きく減少するなど一定の効果が出ている。しかし、施策の効果が現れるま
でには一定の時間を要することもあり、いまだ多くの人々の「こどもを生
み育てたい」という希望の実現には至っていない。
引き続き、令和5年(2023 年)12 月に閣議決定された「こども未来戦
略」に基づく「加速化プラン」を、財源を確保しつつスピード感を持って
着実に実行する必要がある。また、EBPM の取組を強化し、必要な政策
の見直しを適切に行っていくべきである。加えて、若者の結婚、出産、子
育ての希望を実現するためには、雇用の安定、固定的性別役割分担意識の
解消、長時間労働の是正など若者の生活基盤を支える社会構造や意識の
変革が求められる。こども・子育てを応援する社会を築くために、全員が
参加して、意識醸成に取り組むことが不可欠である。〔資料Ⅱ-1-93、
94 参照〕


少子化対策における EBPM の強化

社会保障と税の一体改革の取組をはじめとする累次の政策強化により、
少子化対策・子育て関連予算の規模は着実に増加している。令和7年度予
算においては、3.6 兆円規模の加速化プランの8割強である 3.0 兆円が実
施され、こども家庭庁予算は加速化プラン前から4割増の 7.3 兆円に達
している。一方で、施策の効果が現れるまでには一定の時間を要すること
もあり、いまだ多くの人々の「こどもを生み育てたい」という希望の実現
には至っていない。今後は、施策の充実を図りながら、EBPM の取組を

-65-