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資料2‐1 令和6年度 業務実績評価書(案) (9 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_59553.html
出典情報 厚生労働省国立研究開発法人等審議会 高度専門医療研究評価部会(第40回 8/7)《厚生労働省》
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様式2―1―4-1(別紙)
中 長 期 目 標
中 長 期 計 画

国立がん研究センター
年度評価
令 和 6 年 度 計 画
主な評価指標

項目別評価調書
1-1
法人の業務実績等・自己評価
主な業務実績等

小環境におけるがん間質相
互作用に着目し、新たな治
療標的の探索を行う。膵が
ん肝転移モデルを用いてが
ん転移先臓器相互作⽤の解
明を目指し膵がん肝転移モ
デルの構築を進める。
・標準治療抵抗性難治がん及
び希少がんの⼿術・⽣検検
体を用いたPDX樹⽴を継続
する。小児がんにおいては、
検体入手が困難であるた
め、収集する施設を増やす。
PDX株のオミックス解析を
実施し、PDXと⼿術・生検検
体との相違を明らかにす
る。PDXの移植成功率を向上
させる方法と品質管理の手
法を検討する。これら結果
をAIを用いて統合解析し、
プログラムの開発に着手す
る。
・希少がんやAYA世代のがんに
おいて染色体安定性を維持
する新規分子機構を同定
し、これを標的とした治療
方法を開発する。
・同定済みの治療標的に対す
る治療法の薬効、毒性、薬物
動態解析をCDX及びPDXモデ
ルにて評価し、効果につい
ての非臨床POC獲得を目指
す。
・分子生物学的な特徴に基づ
く病理学的解析を行うとも
に、進展、再発のメカニズム
を解析し、その腫瘍動態を
予測する分子診断法の確
立・検証を目指す。それらの
成果をがん対策研究所病理
コンサルテーション症例に
適応し、広く遺伝子による
診断を共有する。
・これまでに開発してきた、大
腸炎関連がんマウスモデル
や高脂肪食関連大腸がんマ
ウスモデルは、浸潤がん・転
移がんを形成する。これら
を利用し、空間発現解析や
オルガノイドを用いた解析

染色体安定性を維持する新規分子機構を同定し、
これを標的とした治療方法を開発するための分子
機構を同定した。
○2件の核酸医薬について、非臨床POCの取得に成
功した。
○分子生物学的な特徴に基づく病理学的解析を小児
腫瘍に応用し、診断困難例を解決することができ
た。この成果を、融合遺伝子の多い唾液腺腫瘍や、
CNV検索が可能なパネルを用いたCNS腫瘍について
広げるとともに、病理コンサルテーション症例へ
の適応も進めた。
○開発したマウスモデルを用いて、悪性度の高いが
んを含む様々なステージのがんを採取し、一細胞
発現解析や空間発現解析を行った。
○独⾃に作製したIER5 ⽋損マウスを用いて、IER5HSF1 経路とがん細胞のストレス抵抗性獲得やが
んの浸潤転移との関連を解析し、卵巣がんにおけ
る当該経路の重要性を明らかにした。
○レセプターチロシンキナーゼの増幅がん (胃が
ん, 肺がん, 子宮体がん, 大腸がん等) について
の解析を行い、そのオルガネラ停留が自身のリン
酸化酵素活性に依存することを明らかにした。そ
の情報に基づき、細胞内輸送ブロッカーがシグナ
ル発信を有意に阻害することを確認した。オルガ
ネラ停留のメカニズムに関してスクリーニングを
行い、ヒット化合物を複数見出した。
○CMTM6の機能に重要なドメインの解析を実施し、
その領域の絞り込みを行った。N末端領域の阻害
が、細胞内輸送に強い影響を与える可能性を見出
した。
○企業とキット化を進め、シングルチューブでmiRNA
の構造アイソフォームを定量化できる試薬を開発
し、臨床性能試験に向けた準備を開始した。また、
早期肺腺がんの再発リスクの把握に加えて、本原
理が膵がんにも適応できることを見出した。
○がん特異的に活性化しているセリン合成経路を標
的とすることで、がん細胞が分泌する細胞外小胞
エクソソームを抑制し、がん細胞の転移を抑制で
きることを示した。
○免疫解析とゲノム解析を融合した独自の免疫ゲノ
ム解析を用いて、がん免疫療法の効果が発揮しづ
らい非炎症がんの解析を実施した。非炎症がんが
いくつかのタイプに分かれ、自然免疫系の免疫抑
制細胞を直接標的として攻撃することで抗腫瘍活
性が出る場合と、自然免疫応答を活性化しつつ免
疫抑制細胞を標的とする必要があるタイプが存在
することを明らかとし、自然免疫系を標的とした
がん免疫複合療法の基盤を確立した。また空間情
報を伴った解析により、腎細胞がんの一部で制御
性T細胞の極度の活性化が認められることを明ら
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自己評価