資料2‐1 令和6年度 業務実績評価書(案) (50 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_59553.html |
出典情報 | 厚生労働省国立研究開発法人等審議会 高度専門医療研究評価部会(第40回 8/7)《厚生労働省》 |
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中 長 期 目 標
中 長 期 計 画
国立がん研究センター
年度評価
令 和 6 年 度 計 画
主な評価指標
項目別評価調書
1-2
法人の業務実績等・自己評価
主な業務実績等
(2)実用化を目指した研
究・開発の推進及び基盤整
備[臨床研究事業]
メディカルゲノム解析セ
ンターの機能の充実と人材
育成、バイオバンク、データ
ベース、共同利用施設(コ
ア・ファシリティー)の充
実、研究管理・研究支援の充
実、産官学の連携・ネットワ
ークの充実、臨床導入への
出口を見据えた次世代医療
開発の推進及び人材育成、
倫理性・透明性の確保、知的
財産の管理及び活用、国際
連携の強化・国際貢献、医療
分野のICTの研究及び活用、
診療ガイドラインの作成・
改訂に資する研究開発及び
普及により、研究・開発を推
進する。
また、臨床研究及び治験
を進めるため、症例の集約
化を図るとともに、今後も、
これらの資源を有効に活用
しつつ、臨床研究の質の向
上、研究者・専門家の育成・
人材確保、臨床研究及び治
験のための共通的な基盤の
共用、研究不正・研究費不正
使用等防止への対応、患者
との連携及び国民への啓発
活動等への取組など更なる
機能の向上を図り、基礎研
究成果を実用化につなぐ体
制を強化する。加えて、臨床
研 究 中 核 病 院 と し て ARO
( Academic
Research
Organization)機能を強化
し、我が国の臨床研究の中
核的な役割を担う。
具体的には、センター内
や産官学の連携の強化、治
験・臨床研究の推進やゲノ
ム医療の実現化に向けた基
盤を充実させ、特に、ナショ
ナルセンター・バイオバン
クネットワークを最大限活
(2)実用化を目指した研
究・開発の推進及び基盤整
備
① メディカルゲノム解析
センターの機能充実と人材
育成
ゲノム情報と臨床情報を
統合し、治療選択・予測診断
の確立・予防的医療等にお
ける実臨床への応用を展開
するための重要な機能とし
て位置付けられているメデ
ィカルゲノム解析センター
の充実を進める。同時に、メ
ディカルゲノム解析センタ
ーとしての機能及び運用に
求められる高度な専門知
識・技術を有する人材を育
成するとともに、ゲノム医
療推進のための全国レベル
における検査・診断体制の
構築やゲノム情報等を活用
した個別化医療の確立に向
けた研究を推進するための
基盤構築を行う。
(2)実用化を目指した研
究・開発の推進及び基盤整
備
①メディカルゲノム解析セ
ンターの機能充実と人材育
成
ア ゲノム情報と臨床情報
を統合し、治療選択・予測診
断の確立・予防的医療等に
おける実臨床への応用を展
開するための重要な機能と
して位置付けられているメ
ディカルゲノム解析センタ
ーの充実を進める。同時に、
メディカルゲノム解析セン
ターとしての機能及び運用
に求められる高度な専門知
識・技術を有する人材を育
成するとともに、ゲノム医
療推進のための全国レベル
における検査・診断体制の
構築やゲノム情報等を活用
した個別化医療の確立に向
けた研究を推進するための
基盤構築を行う。
具体的な取り組みは、次
のとおりである。
・がんゲノム情報管理セン
ター(C-CAT)に集積され
た臨床・ゲノム情報を、が
んゲノム医療中核拠点病
院・がんゲノム医療拠点
病院・がんゲノム医療連
携病院間で、診療のため
に検索・閲覧・共有する機
能や臨床情報収集項目の
強化と整備を継続する。
・また、C-CAT集積情報を、
研究開発のために広く民
間・アカデミアによる二
次利活用を公平・適切な
方法で促進する体制につ
いて、関係者との協議に
より、令和3年度までに
設計・整備を行い運用を
開始した。令和6年度は
利活用の拡大に向けて必
要な修正や改善を継続す
自己評価
<評定>
評定:S
<評価軸>
○研究開発の体制の
充実が図られ、研究
成果の実用化に向け
た橋渡しに係る取組
が十分であるか。
○有望なシーズを実
用化へつなぐ成果の
橋渡し、成果の社会
還元に至る取組みが
十分であるか。
○研究開発の体制・
実施方策が妥当であ
り、法人としての信
頼性が確保されてい
るか。
○診療ガイドライン
の作成・情報提供等
の取組により、国の
医療の標準化に貢献
しているか。
○医療政策を牽引す
るため国際的な水準
等に照らして活躍で
きる研究者、研究開
発人材の育成が図ら
れているか。
<定性的視点>
・治験、臨床研究の
計画・実施状況
・研究倫理体制の整
備等の状況
・政策的観点からの
評価
・社会的観点からの
評価
・具体的な取組み事
例
・知的財産の活用
・連携・協力戦略
・企業等との受託・
共同研究の計画・実
施状況
・法人としての信頼
<目標の内容>
メディカルゲノム解析センターの機能整備、バイオバ
ンク、データベース、共同利用施設(コア・ファシリテ
ィー)の充実、研究管理・研究支援の充実、産官学の連
携・ネットワークの構築、国際連携の強化、診療ガイド
ラインの作成・改訂に資する研究開発及び普及等によ
り、研究・開発を推進する。
<目標と実績の比較>
目標に対し、以下のとおり、ゲノム医療の基盤整備や
実装に向けた取組、データベースの構築、産官学の連携・
ネットワークの構築、研究基盤整備、国際連携の強化等
において、特に顕著な成果を挙げた。
・令和元年6月から保険診療として開始したがんゲノ
ムプロファイリング検査を実施する医療機関を段階的
に増加させ、令和7年3月時点では、278 施設の連携病
院等が整備され、100,000 人を越える情報が C-CAT に集
積されている。創薬を含む研究開発への二次利用に対す
る同意割合は 99%以上。米国がん学会を始め海外でも
同様の取組がなされているが、全国的な規模で薬物療法
等の情報を付加して集めているゲノム医療のデータベ
ースは他に類を見ない。
○令和5年度末に製造販売承認申請がなされた造血
器腫瘍遺伝子パネル検査(CGP)は令和6年度末に
保険収載がなされた。前年度着手した造血器腫瘍
CGP対応のレポジトリー及び入力ツールへの実装、
各種マスターファイルや入力の手引きを完成し、
実臨床での検査開始に備えた。電子カルテ等テン
プレートの造血器対応も進み、必要なテスト等を
行った。
◯C-CATへの症例登録は、予想よりも少し早く、令和
6年度末に10万件を超え、順調に世界有数のbig
real-world dataとしての成長を続けている。米国
癌学会を初め海外でも同様の取り組みがなされて
いるが、国民皆保険制度のもと、全国的な規模で薬
物療法等の情報を付加して集めているゲノム医療
のデータベースは類を見ない。
○研究開発のための二次利活用申請を公正に審査す
る情報利活用審査会は令和3年11月に第1回が開
催され、およそ2か月に1回の審査を継続してい
る。令和7年3月の第17回までに、累計125の調査・
研究課題が承認され、そのうち、企業による利用の
承認は19件となった。学術論文としての発表は40
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・バイオバンク、データベース、コア・ファシリティー
の充実を目指し、詳細な臨床情報の附帯した日本人がん
患者由来の PDX 作成・共同研究利用体制を運用してい
る。また、CRO の協力を受けて、GLP 管理下での維持保
管・管理体制の整備を行い、令和6年度までに 2,211 検
体のがん組織がマウスに移植され、668 株の PDX 生着を
確認した。
・先端医療開発センター(EPOC)が日本原子力研究開発
機構(JAEA)と協力し、重要ラジオアイソトープ(RI)
の国内製造・安定供給のための共同研究を実施。東病院・
EPOC が PDR ファーマ㈱と共同し、腎細胞がんの新たな
放射性診断薬のファースト・イン・ヒューマン試験を特
定臨床研究として実施した。
・患者の臨床試験アクセス向上を目指し、中外製薬㈱、
大阪医科薬科大学、㈱MICIN と4者連携による進行固定
がん患者を対象とした企業主導の第Ⅰ相臨床試験にお
いて DCT を実施した。
・センター発ベンチャーによるT細胞のがんに対する