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資料2‐1 令和6年度 業務実績評価書(案) (12 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_59553.html
出典情報 厚生労働省国立研究開発法人等審議会 高度専門医療研究評価部会(第40回 8/7)《厚生労働省》
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様式2―1―4-1(別紙)
中 長 期 目 標
中 長 期 計 画

国立がん研究センター
年度評価
令 和 6 年 度 計 画
主な評価指標

項目別評価調書
1-1
法人の業務実績等・自己評価
主な業務実績等

疫療法、化学療法反応性予
測に基づく個別化治療につ
ながるバイオマーカー探
索・治療法開発を進める。
エ 小児がん、AYA世代のが
ん、高齢者がん、希少がん、
難治性がん等の特徴的なオ
ミックスプロファイルや生
物学的特性の基盤を解明
し、予後・QOLの飛躍的な改
善を目指した革新的な予
防・診断・治療法の開発に資
する研究を推進する。

エ 小児がん、AYA世代のがん、
高齢者がん、希少がん、難治性
がん等の特徴的なオミックス
プロファイルや生物学的特性
の基盤を解明し、予後・QOLの
飛躍的な改善を目指した革新
的な予防・診断・治療法の開発
に資する研究を推進する。
具体的な取り組みは、次の
とおりである。
・NCC内外の連携により、小児
がん・AYA 世代がんを対象
として、治療・診断・リスク
分類に有用な遺伝子パネル
検査の臨床実装を目指す研
究を継続する。性能検証、
NCC 内臨床研究、小児がん
に対する全国プラットフォ
ーム臨床研究を進める。
・ゲノム不安定性の誘導過程
で現れるクロマチン状態変
化への影響と、これに伴う
免疫応答への影響を解析
し、ミスマッチ修復因子の
治療標的としての可能性を
探る。
・肺がん、乳がん等の全ゲノ
ム・エクソーム・トランスク
リプトーム解析データにつ
いて、多面的な情報解析を
行い、新たながん関連遺伝
子、治療標的遺伝子の同定
を行う。
・生体内CRISPRスクリーニン
グを用いて、悪性リンパ腫
関連遺伝子の造腫瘍能や遺
伝子表現型関係、さらに遺
伝子同士の協調関係を明ら
かにし、同定された異常に
よる腫瘍発生メカニズムを
解明する。
・悪性リンパ腫において、単一
細胞マルチオミクス解析
(トランスクリプトーム・
表面マーカー・TCR/BCRレパ

○TOP2(GenMineTOP)検査を用いて、日本小児がん
研究グループ、国立成育医療研究センター、国立
国際医療研究センターと協力して実施した、小児
がんに対する全国プラットフォーム臨床研究の結
果を解析し、小児がんにおいては、遺伝子パネル
検査が診断・リスク分類においても非常に有用で
あることを明らかとした。
○ゲノム不安定性に伴う抗原提示の過程では、ミス
マッチ修復欠損の有無によって、DNA損傷の蓄積
状態の差異に起因して免疫応答に違いが現れるこ
とを明らかとした。
○肺がんの空間トランスクリプトーム解析を行い、
肺腺がんの進展に伴うがん微小環境の変化を明ら
かにした。
○生体内CRISPRスクリーニングを用いて、悪性リン
パ腫の腫瘍発生メカニズムの検討を続けた。
Kmt2dとTrp53の不活化が協調してYap1高発現をも
たらし、B細胞リンパ腫を引き起こすことの検証
を進め、その際のエピゲノム変化を明らかにする
とともに、動物モデルにおいてYap1阻害がリンパ
腫抑制に有効であることを同定し、有望な治療標
的であることを示した。
○悪性リンパ腫において、単一細胞マルチオミクス
解析(トランスクリプトーム・表面マーカー・
TCR/BCRレパトア)を用いて、腫瘍不均一性と微
小環境の網羅的解明を行った。さらに、メタボロ
ミクス解析を組み合わせることにより、代謝環境
の果たす役割を解明した。
○希少がんやAYA世代のがんにおいて、R-loop制御
に関わる分子機構の意義を臨床検体で検証し大規
模解析が可能な条件を見出した。
○小児がん、AYA世代がん、希少がんにおける欠損
型遺伝子異常に基づいた合成致死標的の同定に基
づいた機能的メカニズムを解明し、標的に対する
阻害剤の創薬開発を製薬企業へ導出した。
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自己評価