第２部

各対策項目の考え方及び取組

第２章
第１節

第２章

情報収集・分析

第１節

準備期

情報収集・分析
準備期

＜目的＞
感染症危機管理において、新型インフルエンザ等による公衆衛生上のリスクの
把握や評価、感染症予防や平時の準備、新型インフルエンザ等の発生の早期探
知、発生後の対応等の新型インフルエンザ等対策の決定を行う上では、情報収
集・分析が重要な基礎となる。
情報収集・分析では、新型インフルエンザ等対策の決定に寄与するため、利用
可能なあらゆる情報源から体系的かつ包括的に感染症に関する情報を収集・分析
し、リスク評価を行い、感染症対策における意思決定及び実務上の判断に資する
情報を提供する。
情報収集・分析の対象となる情報としては、国内外の感染症の発生状況や対応
状況、感染症サーベイランス等から得られた国内の疫学情報、感染症の特徴や病
原体の性状（病原性、感染性、薬剤感受性等）、臨床像に関する情報等のほか、
医療提供体制や人流、都民生活及び都民経済に関する情報、社会的影響等を含む
感染症流行のリスクに関する情報が挙げられる。
平時には、定期的に行う情報収集・分析に加えて、情報内容の整理や把握手段
の確保を行う等、有事に向けた準備を行う。
1-1 実施体制
①

都は、平時から感染症に関する情報収集・分析の目的を関係機関と共有した
上で連携し、ＷＨＯ、厚生労働省、ＪＩＨＳ、検疫所等、国内外からの情報を
収集・分析し、リスク評価を行う体制を整備する。また、国内外の関係機関や
専門家等との交流を深める等、ネットワークの形成や維持・向上に努める。
特に情報収集・分析の結果が有事の際に迅速かつ効率的に集約されるよう、
平時から国内外の関係機関等との人的・組織的な関係性を築き、連携体制の強
化を図る。【保健医療局】

②

都は、国から提供された情報収集・分析結果について、必要に応じ関係機関
に速やかに提供する。【保健医療局】

③

都及び保健所設置区市は、有事に備え、積極的疫学調査や臨床研究に資する
情報の収集について、平時から体制を整備する。【保健医療局】

④

都は、都民生活及び都民経済に関する情報や社会的影響等の収集・分析に備
え、収集すべき情報の整理や収集・分析方法の研究を行う等、平時から準備を
行う。【総務局、保健医療局、関係局】

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