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東京都新型インフルエンザ等対策行動計画 令和7(2025)年5月16日 (20 ページ)

公開元URL https://www.bousai.metro.tokyo.lg.jp/_res/projects/default_project/_page_/001/000/367/202505_honsatu.pdf
出典情報 東京都新型インフルエンザ等対策行動計画の改定について(5/16)《東京都》
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第1部

基本的な考え方

第3章

第3章

発生段階等の考え方

発生段階等の考え方

1 発生段階の考え方
新型インフルエンザ等への対策は、患者発生の状況に応じて講ずべき対応が異な
ることから、事前の準備を進め、状況の変化に即応した意思決定を迅速に行うこと
ができるよう、あらかじめ発生の段階を設け、各段階において想定される状況に応
じた対応方針を定めておく必要がある。
発生段階は、政府行動計画と同様に、予防や準備等の事前準備の部分(準備期)
と発生後の対応のための部分(初動期及び対応期)とに大きく分けた構成とする。
2 各段階の概要
(1)準備期
新型インフルエンザ等の発生前の段階では、水際対策30の実施体制の構築、
地域における医療提供体制の整備や抗インフルエンザウイルス薬等の備蓄、ワ
クチンや治療薬等の研究開発と供給体制の整備、都民に対する啓発や都・企業
による業務継続計画等の策定、DXの推進や人材育成、実践的な訓練の実施に
よる対応体制の定期的な点検や改善等、新型インフルエンザ等の発生に備えた
事前の準備を周到に行う。
(2)初動期(A)
感染症の急速なまん延及びその可能性のある事態を探知して以降、政府対策
本部が設置されて基本的対処方針が定められ、これが実行されるまでの間、感
染症の特徴や病原体の性状(病原性31、感染性、薬剤感受性32等)を明らかにし
つつ、感染拡大のスピードをできる限り抑えて、感染拡大に対する準備を行う
時間を確保するため、新型インフルエンザ等の特徴や事態の推移に応じて迅速
かつ柔軟に対応する。
(3)対応期(B,C-1,C-2,D)
対応期については、以下の四つの時期に区分する。
・封じ込めを念頭に対応する時期(B)

30

水際対策は、飽くまでも国内への病原体の侵入をできる限り遅らせる効果を期待して行われるものであり、
病原体の国内侵入を完全に防ぐための対策ではない。

31

「病原性」は、学術的には「病原体が病気を引き起こす性質」のことを指す用語であるが、本行動計画にお
いては、分かりやすさの観点から、「病原体が病気を引き起こす性質及び病原体による病気の重篤度」を指
す言葉として用いている。
なお、学術的に「病気を引き起こす性質」と「病気の重篤度」を区別する必要がある場合は、「病気の重
篤度」を指す用語として「毒力」が使用される。

32

薬剤感受性とは、感染症の治療に有効な抗微生物薬に対する感受性(有効性又は抵抗性)をいう。

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