第２部

各対策項目の考え方及び取組

第９章
第３節

治療薬・治療法
対応期

3-2 治療薬・治療法の活用
3-2-1

治療薬・治療法の開発後の対応

都は、都民が新型インフルエンザ等の治療薬・治療法の開発・実用化の進捗を
踏まえた治療を受けられ、また、適切な受療行動をとれるよう、医療機関等に最
新の知見を踏まえた情報提供を行うとともに、都民等に対し治療法や治療薬に関
する有効性や安全性等の正確な情報、対象となる患者等の考え方、対応可能な医
療機関等の情報や受診の方法等について分かりやすく発信し、必要に応じて専用
コールセンター等の設置を行うなど、都民への丁寧な情報提供に努める。【総務
局、保健医療局】
また、治療薬・治療法の普及状況に応じて、保健所とも連携し、治療薬の投与
可能な医療機関への受診・入院調整を行うなど、必要な患者が円滑に治療を受け
られる体制を整える。
なお、新型コロナウイルスでは、り患後、感染性が消失してからも様々な症状
（り患後症状、いわゆる後遺症）に悩む方が数多く存在していることから、新型
インフルエンザ等の発生時には、こうした後遺症の発生も視野に入れ、必要に応
じて、東京ｉＣＤＣ等の協力を得ながら医療機関等と連携し対応していく。【保
健医療局】
【新型コロナ対応での具体例】
都は、以下の対応を実施した。
◼ 中和抗体薬による治療
・中和抗体治療薬の開発・薬事承認を踏まえ、東京都中和抗体薬治療コールセ
ンターを設置し、中和抗体薬による治療希望者からの問合せ・相談を受け付
けるとともに、実施可能な医療機関での受診や搬送等の調整を実施
・かかりつけ医や発熱相談センターによる治療対応が可能な医療機関への案内
・都と保健所が連携して治療薬の投与が可能な医療機関への受診・入院調整
・自宅療養者等に対する往診での治療薬投与を推進する事業の実施
◼ 後遺症対策
・東京ｉＣＤＣの専門家の協力を得て、国内外の最新の知見の収集等を実施
・都民等の理解促進に向けた普及啓発や診療機関の情報提供、医療従事者向け
の研修を実施
3-2-2

医療機関等及び都民等への情報提供

都は、引き続き、国やＪＩＨＳ等の関係機関と緊密に連携して新型インフルエ
ンザ等の診断・治療に資する情報及び策定された診療指針等を収集し、医療機関
や薬局のほか、医療従事者等、都民等に対して迅速に提供する。【保健医療局】

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