よむ、つかう、まなぶ。

MC plus(エムシープラス)は、診療報酬・介護報酬改定関連のニュース、

資料、研修などをパッケージした総合メディアです。


【資料2】令和8年度研究事業実施方針作成のための意見伺い(AMED研究) (94 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_57788.html
出典情報 厚生科学審議会 科学技術部会(第144回 5/14)《厚生労働省》
低解像度画像をダウンロード

資料テキストはコンピュータによる自動処理で生成されており、完全に資料と一致しない場合があります。
テキストをコピーしてご利用いただく際は資料と付け合わせてご確認ください。

①研究対象国における医師主導臨床試験届の提出件数(体外診断用医薬品については臨
床性能試験の申請件数):令和6年度末までに3件
【期待されるアウトカム】(※)
①研究対象国における薬事承認申請件数:令和6年度末までに1件
②関連する WHO 等の国際機関や各国政府機関が発行するガイドライン策定への関与:令
和6年度末までに1件
(※)医療分野研究開発推進計画(令和2年3月 27 日決定、令和3年4月6日一部変更)を元に記載。

(2)これまでの研究成果の概要、及び政策等への活用又は実用化に向けた取組
【課題名】新型コロナウイルス感染症の血清学的診断法の臨床的有用性評価(令和2~
3年度)
【概要】PCR 検査法は、病原体診断のための標準検査法として医療機関や検疫所の検査
室で導入するためには、迅速・簡便性、自動化、費用対効果の面で課題が残っていた。
さらに検体採取部位や気道上皮中のウィルス量によっても結果・解釈が変動するリス
クがあり、公衆衛生学的観点から、より実用性の高い代替診断法が必要とされていた。
本研究では、頑強性の高い血清学的診断法の開発を目指し、日本、中米のエルサルバ
ドル国、アフリカのコンゴ民主共和国による国際共同臨床試験を実施した。
【成果の活用】我が国で臨床性能を確認した蛍光免疫測定法による COVID-19 抗体価迅
速測定機器は、複数の疫学調査研究、ワクチン有効性評価試験(国内3件、国外3件)
での採用が決定し、低・中所得国の検査体制を強化に活用される。また、検査法の特
性を活かし、分析対象を検査アクセスに格差を抱える各国リモートエリアにまで拡大
できたことから、広域サンプリングを可能にし、新興感染症に対する免疫応答の地域・
人種差によるアプローチの確立に活用される。
【課題名】カンボジアにおける分娩監視装置導入と、その死産・新生児死亡の減少効果
に関する研究開発(令和2~5年度)
【概要】低・中所得国で多く発生している新生児死亡と死産を減少させるために有
効な手段である分娩監視装置(Cardiotocography : CTG)の導入の「過程」と「効果」
の検証を目的とした臨床研究を実施した。低・中所得国における CTG の利用が体系的
に行われていないことを文献レビューで明らかにした。さらにカンボジア国立母子保
健センターにおいて、医療従事者に対するガイドライン策定と研修の実施および継続
教育の環境整備をパッケージとして提示することにより、CTG の適切な利用促進と、
分娩期に異常が発生した場合の適切な医療サービスが提供される道筋を明らかにし
た。
【成果の活用】本研究で作成されたガイドラインに基づいた医療機関への CTG 導入およ
び医療従事者への研修実施により、現地医療従事者の適切な分娩管理に研究成果は活
用された。
〈定量的な研究成果〉
当事業における研究開発成果はこれまでに、ガーナ国境検疫における感染媒介動物
と発熱者の分子疫学調査で得られた知見が、Ghana National Action Plan for Health
Security 2019–2023 に反映されるなど、計5件が WHO 等の国際機関のガイドライン
や対象国における保健政策に反映されている。令和2年度には、新たなアウトプット・
アウトカムを設定し、
「低・中所得国の健康・医療改善に向けた、医薬品・医療機器・
医療技術等の海外での活用に向けた臨床研究」を開始した。
90